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人の心を自由に解き放ち、誰もが笑顔という共通の楽しさで繋がりあえる音楽。それをAKARAは、今もライブで証明し続けている。「AKARA World of REVENGE Tour 2023 Final Oneman Live〜Against my Fate〜」ワンマン公演レポート!!!
AKARAが、今年最後となるワンマン公演を、12月10日(日)に下北沢ReGで行った。「AKARA World of REVENGE Tour 2023 Final Oneman Live〜Against my Fate〜」と題した公演の模様を、お伝えしたい。
場内中へ流麗に響き渡る和楽器の音色。その音へ惹かれるようにMIKIKOの歌声がフロア中へ響きだす。ライブは、この空間を熱情した赤い色へ染め上げるように『AKATSUKI-暁-』から幕を開けた。心を艶やかに染め上げて歌うMIKIKO。相反するように轟く演奏が、MIKIKOの声と入り混じりながら楽曲の中で鮮やかな色を織りなす。その音に興奮を覚えた観客たちが激しく身体を折り曲げ、荒ぶる声を上げ続ける。その様を見て、さらに高揚のエナジーを降りそそぐように歌うMIKIKO。熱と躍動と激しさを増し続ける演奏に触発され、フロア中から突き上がる無数の拳。早くもこの会場は、真っ赤な熱気に染まりだした。
さらに激しさと重さを加えるように、AKARAは『RED』を突きつけた。早口で次々と言葉を連ねるMIKIKOに向け、フロア中から荒ぶる声が上がり続ける。「赤く燃やせ」の言葉を体現するように、フロア中の人たちが声を張り上げ、拳を突き上げる。間奏では、Fun BoyことTAKAが篠笛を吹きながら身体を折り畳めば、その姿へ気持ちを同調するように大勢の人たちも激しく身体を折り畳む。上がり続ける声・声・声!!!熱情しだしたこの宴の場を、熱狂と興奮と荒ぶる赤い音楽でもっともっと染め上げてくれ。魂をもっともっと熱く奮い立ててくれ!!!
飛びだしたのが、AKARAのライブに艶やかな景色を作りあげてきた『迅雷風烈』。演奏にあわせ、フロアのあちこちから鳴り響く熱いクラップ。高揚へと導く美メロなサビ歌に向け、フロア中から突き上がる拳の山。舞台の上で大仰な様で舞い躍るように宴を描きだすメンバーらへ向け、大勢の人たちが全身を奮わせながら、沸き立つ感情を届けていた。曲の間奏のたびに、フロア中の人たちがヘドバンに興じる様も圧巻だ。その様を煽るTAKAの野太い煽り声も、熱狂を生み出す大切な要素。Tommyも観客たちも、同じように身体を揺さぶり続けていた。誰もが気持ちを一つに、熱狂の渦の中で激しくまみれていた。
観客たちのクラップもビートに加えて始まったのが、『Regeneration』。音が荒ぶるのにあわせ、観客たちが声を荒らげだすのもお馴染みの景色。いや、声を荒らげずにいれない興奮をAKARAが作り出すんだもの、艶メロな歌や激烈な演奏にあわせて声を荒らげ、拳を振り上げずにいれない。むしろ、全力でぶつかりあうことがAKARAのライブのスタンダード。その常識を、どれだけ熱く更新してゆくか。MIKIKOと観客たちが共に拳を突き上げる景色も、胸を熱く騒がせた。
さぁ、どっちが先にくたばるかだ。TAKAの突き刺すようなラップを合図にAKARAが演奏をしたのが『DEAD OR ALIVE』。バチバチとした音が次々と身体中へ突き刺さる。雅ながらも攻撃的な演奏の上で、おおらかな表情と歌声で観客たちを包み込むMIKIKO。変わらず、フロア中からは荒ぶる声が響き渡り、拳が突き上がる。スケールあふれる美しくも気高き楽曲を通し、AKARAはフロア中にいる人たちの感情を奮い立てていた。間奏では、メンバーらと観客たちが一斉にヘドバンへ興じる様も誕生。高ぶる感情を、3人ともっともっとシンクロし続けたい。共に熱狂と絶叫のハーモニーを描き続けていたい。
「AKARAのワンマン、みんなはしゃぎすぎちゃう、なんで?」「楽しいから」「そして曲がいから」と、観客たちとMIKIKOが言葉を交わしあう。よくメンバーどうしでも、「AKARAは曲がいい」と話しあっているそう。確かにその通りだからこそ、時間があっと言う間に過ぎてゆく。感動的な発言をするたびに噛んでしまうのも、MIKIKOらしい。「YAKARA(ファン)とAKARAで史上最強のワンマンにしていこう」の言葉も嬉しい。
「心を込めて歌います」の言葉。「集え、躍れ、夜の夢のごとし~」と麗美なMIKIKOの声が響き渡る。彼女の歌へ導かれるように、演奏陣が雅でたおやかな音色を重ねだす。AKARAが舞台の上から吹かせた『百花繚乱』という曲の風が、心や身体を優しく揺らす。TAKAもTommyも、気持ちを艶やかに包み込む優しくも強い意志を持った音色を奏で、祭りの場へ染め上げる。MIKIKOの誘いにあわせ、フロアのあちこちで拳を振り上げ、飛び跳ねながら、大勢の人たちが今宵の宴の中、まどろむように浮かれ騒いでいた。
エレクトロな音が流れだす。重なりだした透明感のある美しい音色。そこへ荒ぶる熱情も加えながら、楽曲は鮮やかな色を描きだす。AKARAは,『The universe』を通し、この空間を壮大なコスモの世界へ染め上げた。誰もがおおらかな演奏へ包まれながら、心地よく魂を宙(そら)へ飛ばしては、演奏にあわせて気持ちや身体を揺らしていた。巧みに抜いた表情も見せながら、AKARAは多様な音楽性を持ったその姿を、1曲ごとに示してゆく。だから、一つ一つの心揺さぶる物語へ惹かれ、自然と身体を揺らしていく。
涙色の扉を開くように、AKARAはバラードナンバーの『名も泣き花』を歌唱。切ない思いを塗り重ねるように、詩人となったMIKIKOが、言葉のひと言ひと言を歌声に乗せて、触れた一人一人の心の中の真っ白いページに思いを綴っていた。その思いへTommyの箏の音色が寄り添い、旋律の絵筆となって色濃く綴れ織る。フロア中の人たちも、AKARAが綴る切々と心を刺す思いを胸の内で受け止め、その思いを一つとして零すまいと、舞台の上のメンバーらをじっと見つめていた。
哀切な演奏の余韻。そこからふたたび表情を熱情した色へ塗りかえるように、インストナンバーの『GUILTY』を演奏。気持ちを熱く騒がせるTAKAの篠笛の音色。Tommyの箏は、心を浄化するような麗美な旋律を次々と放ち続ける。2つの感情の音色が折り重なったとき、心の中には”魂を遊さぶる美しき高揚”が生まれていた。艶やかな音色を振りまきながら駆けだす演奏に刺激を受けた観客たちが、拳を振り上げ、熱情した思いをぶつけだす。途中、激しいギターの演奏が炸裂するのにあわせ、場内中から熱い声も上がっていた。
ここで、TAKAとTommyがMCを担当。熱い思いをぶつけるMIKIKOとは異なり、TAKAのMCは、この場に緩い空気を作りあげる。そのゆるっとしたトークから、TommyとTAKAによる演奏へ。
2人が奏でたのが、『NEO古典~道成寺~』。箏と篠笛は、本来は一緒に演奏することがない。でも、あえて古典音楽の常識を、古典音楽の要素を生かしつつも覆してゆくのがAKARAらしい。
厳かな篠笛の音色が鳴り響く場内。その音色を受け、Tommyが朗々と歌いだす。物語を語るように歌うTommy、そこへTAKAの篠笛と、Tommyの奏でる箏の音色が寄り添いあう。とても厳かな。でも、歌声と音色の一節一節に気持ちがスーッと引き寄せられる。そこには、雅な芸能文化が持て囃されていた時代の空気が流れていた。箏と篠笛の音色が、可憐に舞い躍る様も、耳を優しく揺さぶる。そこへギターなど西洋楽器の音が加わりだす。何時しかそこには和洋折衷した、まさにAKARAだからこそ創出できる激烈で妖美な和ロックの世界が描きだされていた。オリエンタルでプログレッシブな組曲のような音楽スタイルこそ、AKARAの真骨頂だ。
演奏が、いきなり荒ぶりだした。激しく煽る楽器陣。その演奏をさらに増幅するするように飛び出したが、インスト曲の『夏疾風』。熱い 熱い篠笛の音色が吹きすさぶのにあわせ、フロア中から荒ぶる声が上がりだす。いつしかフロア中の人たちが身体を大きく折り畳み、熱狂の中で祭り上がっていた。まさに、これぞ進化した古典芸能。その様も、嬉しく気持ちを騒がせた。
その勢いをさらに増幅するように,、AKARAはライブのタイトルにも記した、和旋律とメタルの要素をミックスした新曲の『Against This Fate』を突きつけた。美しくもメロディアスな歌なのに、演奏はとにかく激しい。その激しさに負けずと、観客たちも身体を折り曲げ、拳を振り上げ、その勢いへ全力でぶつかっていた。美しき衝動、荒ぶる可憐さ、雅で攻撃的な鮮やかさ、美メロと激烈な演奏を折り重ねながら楽曲は突き進む。MIKIKOも観客たちも、拳をガンガンに振り回し、声を荒らげていた。初見にも関わらず、この熱狂ぶり。さすがプロのYAKARAたちだ。
ライブも後半戦へ。「ここから地獄の運動会を始めようか」と煽るMIKIKO。熱狂のその先へ連れ出そうとAKARAが突きつけたのが、『Absolute ZERO』。「揺らせ、下北沢ReGを!」の言葉に相応しく、演奏が始まったとたん、フロア中の人たちが跳ねた演奏にあわせて飛び跳ねだす。高く掲げた両手で鳴らすクラップを止めることなく、メンバーも観客たちも跳ねる楽曲に乗せ、いつしか祭りの跳人になっていた。艶やかな歌にあわせ大きく手を揺らせば、間奏では、MIKIKOと観客たちがこれまで以上に身体を大きく折り畳む。終盤に生まれた、大勢の人たちが飛び跳ねる景色。もっともっと、熱狂の先に見える宴の中へ連れていってくれ!!!
この熱狂へさらに熱狂を塗り重ねるように、AKARAは『孤高』を演奏。この曲でもフロア中の人たちが掲げた腕を振り回し、美しく舞い躍る歌声へ熱風を吹き込むように暴れ倒していた。美しくも気高く雅な歌に乗せ、フロア中の人たちが本当に輩になって祭りあがる。絶叫が支配したこの空間には、嬉しいカオスな光景が広がっていた。でも、もっともっとこの気持ち奮い立てて、いや、狂わせてくれ!!!
最後にAKARAは、世界(主に欧州)を震撼させた、『Hello, THE WORLD ENDS』を叩き付けた。場内中から響き渡る「Wow! Oh! Oh!」の熱い熱い声。MIKIKOの歌声と演奏陣の音を先頭に、祭り上がる観客たち。サビでは大勢の人たちが手にしたタオルを振り回し、MIKIKOと声をかけあえば、「Wow Wow Wow」と声を張り上げる。高ぶる、高ぶる、高ぶる、理性の箱がぶっ壊れる勢いて感情が高ぶり続ける。このまま熱狂でこの身を焦がしてくれ。この場に生まれた熱を、YAKARAたちの掲げた拳で攪拌させ、大きな熱風に変えてゆけ。そう、これが世界を驚愕させたAKARAのライブだ。暗い現実など、叫ぶその声ですべて消し去り、思いきり祭り上がってしまえ。最後の最後まで響いた観客たちによる「WoW! Oh! Oh!」の声が、その熱狂ぶりを示していた。
アンコール前に「Shut xxxx up!!』のリリックMVを投影。そのうえでアンコールは「Shut xxxx up!!』からスタート。先の映像効果もあって、フロア中の人たちが最初からテンション高く祭り上がる。痛い心の叫びを、MIKIKOは荒ぶる演奏に乗せて高らかに響き渡らせる。フロア中では、大勢の人たちが手にしたタオルを振り回し、身体を折り畳み、日常の中へ溜め込んでいた黒い感情をすべて熱狂に変えてぶち撒けていた。揺れるフロア、その振動が心臓の鼓動とシンクロしながら、生きる勇気を与える。たとえ心渇こうと、今を生きろ!!!
「嫌なことは、全部ここ(ライブハウス)で削ぎ落とす。みんなが吐いてくれる本音。それぞれが悩んでいる声、みんなの言葉を受け取って、AKARAの曲たちが生まれています。この時代に出会って、AKARAの曲たちを受け取って騒いでもらって、わたしたちと一緒に時代を過ごしてくれる中、少しでもみんながポジティブに生きてくれたら。そして、自分を誇りに持って生きてほしいなと思っています」(MIKIKO)
「思いきり戦うつもりでぶっ潰しにこい!!」。MIKIKOの言葉を合図に飛び出したのが激烈なメタルナンバーの『Reload』。TAKAが荒らげた声で煽れば、フロアからも絶叫と拳が突き上がる。猛り狂ったTAKAの煽りと、熱情したMIKIKOの雄々しき歌声が絡み合い、この空間を燃え立つ戦の場に染め上げる。フロア中から轟く「Oi! Oi! Oi!」の声。誰もが激情した音の中で、みずからの感情をすべて解き放ち、荒れ狂う景色をこの場に作り上げていた。
最後にAKARAがぶつけたのは、やはりこの曲。そう、世界中の音楽ファンをYAKARAに染め上げた『BERSERKER』だ。ここは、自由に包まれた空間。心を、その身を、誰も、何も縛りつけるものはない。ここにあるのは、最強で最高の音楽のみ。それを思いきり喰らいながら、MIKIKOと一緒に「Get down! Go away,away!」と歌いながら祭り上がればいい。音楽にあわせて熱狂をするのに、人種も、国籍も、性別も、年齢も、遮る壁は何もない。舞台の上から流れだす最強のダンスロックに身を任せ、祭りあがれ。世界中何処でもそう。音楽は、祭りは、人の心を自由に解き放つ。誰もが笑顔という共通の楽しさで繋がりあえる。それをAKARAは、今もこの曲で証明し続けている。そう、アメリカやフランスから訪れた人たちも集ったこの日のライブハウスの中で…。
AKARAは、来年で10周年を迎える。来年のAKARAも、いろんな刺激的な音楽で、心を騒がせてくれるに違いない。
メンバー
Gt.須藤 優輝
Ba.渡辺“カゴメ”佑輔
Dr.山口 タイト
PHOTO: 三浦真琴(maco)
https://twitter.com/macographer
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
【Shut xxxx up!!】AKARA / Lyric Video
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セットリスト
『AKATSUKI-暁-』
『RED』
『迅雷風烈』
『Regeneration』
『DEAD OR ALIVE』
『百花繚乱』
『The universe』
『名も泣き花』
『GUILTY』
『NEO古典』
『夏疾風』
『Against This Fate』(新曲)
『Absolute ZERO』
『孤高』
『Hello, THE WORLD ENDS』
-ENCORE-
「Shut xxxx up!!』
『Reload』
『BERSERKER』
FEATURED
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