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これが、俺たちの生きざまだ!!Zeke Deuxが2周年公演で見せた誇りを掲げた熱い姿。
Zeke Deuxが結成2周年を記念し、11月11日(土)に池袋BlackHoleで「Zeke Deux 2nd Anniversary ONE MAN[Zeke Restoration-Code Number:02-]」を開催。当日は大勢のファンたちが駆けつければ、彼らは2回のアンコールを含めて全部で24曲披露。終始、興奮冷めやらぬライブが行われた。当日の模様を、ここにお伝えしたい。
ライブは、Zeke Deuxの最新の表情となる『Fata Morgana』から壮大/壮麗に幕を開けた。スケールの大きな曲世界が広がる。ここからこの日、どんな2年間の歩みを集大成し、3年目の歩みを告げる物語が始まるのか、とても期待したくなる始まりだ。
勇壮なライブへさらに重厚な刺激を与えたのが、『Mysterious Desire』。Zeke Deuxは、シンフォニック/ハード浪漫な世界へ、さらに激しさという刺激を加えだす。Kakeruの雄々しき歌声が、胸を熱く騒がせる。
『Maleficia』を通して彼らは、さらに過激な刺激を描き加える。曲が進むごと、広げた音の翼を激しく羽ばたかせるように、Zeke Deuxの奏でる表情にも荒々しさが増す。フロアでも、大きく両手を広げ、彼らの思いを受け止める人たちから、ライブの様に圧倒されるままに舞台へ視線を向け続ける人たちの姿もあった。
華やかでシンフォニックな音色に乗せた始まり、リズム隊の演奏が荒ぶるのに合わせ、Harukaのギターが雄々しく、でも印象深いリフメロを刻みだす。激しく疾走する『Sweet Deadly Sin』の上で、Kakeruがエモーショナルな歌声を響かせる。荒々しくもエモい衝動。まさに、Zeke Deuxに似合う姿だ。この曲での、HarukaとSatsuki、2本のギターの連携したプレイも、嬉しく心を騒がせた。
荘厳な空気が、場内中を支配する。厳かな演奏の上で、Kakeruが物語を語るように『Afterimage』を歌っていた。あえて荒ぶる感情を抑え、曲の世界/物語の中へと身を投じ、彼らは、この場にいる人たちをダーク/ミドルメロウな『Afterimage』の舞台の中へと招き入れた。
続く『Mare D’amore』では心をギュッと抱きしめるような温もりを抱いた歌声と演奏を届け、この場に集いし人たちの気持ちを優しく包み込んでいった。ここまでの流れの中へ、Zeke Deuxは2年の歳月の中で描き続けてきた「VAMPIRE TALE」の世界観を一気に濃縮して届けてくれたのも嬉しかった。
ふたたび彼らは、『Zero』を通してシンフォニック/ハードな楽曲を奏で、観客たちの気持ちを煽りだす。この曲が、Zeke Deuxの始まりの歌だった。あの当時に描きだした曲の世界観を踏襲しながら、今のZeke Deuxはよりドラマ性を増した姿を示している。改めて始まりの楽曲を耳にしたことで、シンフォニック/メロディアスハードロックなスタイルと、つねに未来を見据えた歌詞こそがZeke Deuxの軸を成していることを再認識できたのも嬉しかった。
「今日は2年分の想いをめちゃくちゃ詰め込んできた」と語るKakeru。その言葉を受けて、次のブロックへ。
刺すような激しさを増すように、Zeke Deuxは『Forbidden Chain』を突きつける。サビでは、フロア中の人たちが右手を高く掲げて飛び跳ねれば、メロディアスな歌に合わせ大きく手を揺らす様も見せていた。間奏ではヘドバンに興じるなど、1曲の中へ多彩で多様な激しさを濃縮。それもまたZeke Deuxらしくていいじゃない。
ここからさらに進撃の音の狼煙を上げるように、彼らは『Advance to Glory』を演奏。胸を熱く高ぶらせる、高揚した表情を魅力に据えた楽曲だ。タイトなビートの動きに合わせ、身体を揺さぶる観客たち。この曲のサビ歌に触れるたび、自然と感情が高ぶりだす。気持ちが熱く騒ぎ、舞台へ向けて拳を突き上げたくなる。
ここからはZeke Deuxが描き続けてきた大切な表情の一つである、壮麗/美しくも気高き世界観を描きだした楽曲を投影。『Feel like the Wind』が流れだしたとたん、哀切な表情を持った曲世界へ気持ちがグッと引き寄せられた。言葉の一言一言を大切に紡ぐように歌うKakeru。そこへ三拍子のリズムに乗せた美しいギターのリフメロが、ずっと優しく寄り添い続けていた。「これからも共に手を取り合って」と歌うように、これからも一緒に歩み続けようと彼らは想いの手を伸ばしていた。
「愛しい君たちへ」の言葉を合図に奏でたのが、『Catharsis』。思わず笑みを浮かべたくなる、気持ちを外へ解きはなつ楽曲だ。この曲でもKakeruは、言葉の一言一言を大切に、フロア中の人たちの胸に、メロディアスな歌の風に乗せて想いを届けていた。彼の歌声を優しく押すように響くHarukaのギターの音色も嬉しく心を躍らせた。
『Sapphire』では激しい香りも音に乗せながら、Kakeruは微細に揺れ動く感情を大切に、胸を優しく刺激する感情的でメロディアスな歌を響かせていた。どんな曲調だろうと、胸を揺さぶる歌を、歌心を大切に届ける姿も、Zeke Deuxを語るうえで欠かせない。Harukaのギターも、いつも以上に泣いたリフメロを刻んでいた。
「さぁ全員で輝いていくぞ!」の声を合図に、楽曲はふたたび激しさをまとい『Across The Destiny』へ。激しさの中にも耽美でメロウな表情を見せてゆくところがZeke Deuxらしい。フロアでは、大勢の人たちがタオルや腕を振り回し、ときに両手を高く広げ、Kakeruの歌を、演奏陣のメロディナスの音の絡み合いをしっかりと受け止めていた。
「楽しめるかーい」の煽りを合図に、Kakeruが高らかに、おおらかに歌いだした。「声を聞かせてくれー」と叫ぶ声に合わせ、フロア中から上がる雄叫び。「モッシュ!!」の声を受け、狭い空間の中で大きく手を振り上げ観客たちが小刻みに動き続ける。Zeke Deuxは、『Majestic Defiance』を叩きつけ、この空間に、またも熱情した景色を描きだす。荒ぶる姿で歌い煽るKakeruや演奏陣に、身体を大きく折り曲げながらかしずく観客たち。終盤には、無数の拳が突き上がっていた。
「飛べー!!声をくれー!!」の声を合図に、観客たちが『Catastrophe』の演奏に乗せ、声を張り上げ、右拳を突き上げながら飛び跳ねだす。曲を重ねるごとに、ふたたび場内の熱が上がりだす。間奏では、身体を大きく折り畳む人たちの姿もあれば、終盤には大勢の人たちが飛び跳ね続けていた。
「まだまだいくぞー!!いけー!!」、激しく重厚な音を濃縮した『Crimson Moon』を通し、Zeke Deuxは観客たちの頭を大きく揺さぶる。「生きるための・・・」という言葉も歌詞へ組み込んでいるように、激しさに気を取られがちだが、どの曲にも心を揺さぶるメッセージが詰め込まれている。その思いの一つ一つにも、シンフォニック/荘厳ハードな展開を見せてゆくドラマチックな構成にも、気持ちがずっと揺さぶられ続けていた。
本編最後のブロックへ。 低音響かせた演奏は,跳ねたビートに乗せ、一気に軽やかな。でも,心地よくもスリリングな、空気を描きだす。『Succubus』。美メロと軽やかに走るビートに乗せて、ついステップを踏みながら身体を揺らしたくなる楽曲だ。同時に、しっかり声を張り上げて煽るKakeruと声と熱を交わしあえるのも嬉しい。途中には、メンバーのソロ回しも登場。横ノリのスタイルも、Zeke Deuxの魅力を司る嬉しい一面だ。
切っ先鋭音で身体をグサグサと突き刺すように、『Lux en Athena』の演奏がスタート。攻めた演奏の上でおおらかに、エモーショナルな歌を届けるKakeru。身体は熱狂しながらも、心は、Kakeruの歌う声や思いをしっかりと昇華していた。歌で気持ちを高揚させる。だから激しい音と重なりあったとき、理性が彼方へ吹き飛んでゆく。
Zeke Deuxは最後に『Awake-From The Darkness-』を叩きつけ、フロア中をヘドバンの嵐に染め上げた。美しく乱れ狂う景色こそ、Zeke Deuxのライブではマストな景色。Harukaの弾く激しいギターリフに合わせて身体を折り畳む様も印象深ければ、途中には、止まらない煽りの応酬を繰り広げる様も誕生。最後まで観客たちの気力を振り絞りだすライブを、Zeke Deuxはしっかりと見せてくれた。
アンコールの最初に届けたのが、Zeke Deuxを支えてくれる仲間たちに向けて届けた新曲の『Place』。ミラーボールの輝きがフロア中を照らす中、Kakeruはミドルメロウな演奏に乗せ、愛しい一人一人の仲間たちの心へ思いを届けるように、一つ一つの言葉を大切に歌いあげていた。サビでは、身体を揺らして歌うKakeruの動きに合わせ、フロアとのあちこちで、大きく広げた両手を揺らす姿も印象的だった。「懐かしい景色が変わるとしても あなたのいるこの場所が帰るべき場所」。メンバーと観客たちが、ともに歌声を重ね合わせ、大きな合唱を作りあげる。Zeke Deuxのライブ会場を、帰るべき場所として大切にしている人たちが着実に増えている、その事実が、この楽曲をより感動的に彩っていた。
Eisakuのドラムカウントを合図に、歌始まりの『Never Fade Memory』を演奏。アンコールでは、思いを言葉にして届けたい、エモい歌系の楽曲を立て続けに演奏。「生きる証をこの場所に残していけよ」と叫ぶ、Kakeru。彼らは歌っていた、「生きる証を感じあおう」と。いつだってZeke Deuxは、バンドに手を伸ばしてくれた人たちの手を握りしめ、ライブを通して一緒に生きる意味を求めあおうと、いろんな楽曲を通して思いを返してゆく。その光景が、今もここに広がっていた。
「お前の気合を試してやる!!」。やはりライブという場を共有している限り、暴れ狂ってこそ。最後にZeke Deuxは『Phantom Pain』を演奏。気迫を込めた歌声をぶつけるKakeru。彼の強い意志を演奏で押すメンバーたち。メロディアスでエモい歌が気持ちを騒がせるからこそ、拳を突き上げ、頭を振り乱さずにいれない。最後に相応しい熱情した景色が、そこには生まれていた。
でも、まだ心も身体も熱狂を求めていた。その思いへ応えるべく、メンバーらが舞台へ。ここでは、Kakeruが、ここへ至るまでの2年間の日々や、メンバーへの思い、ファンたちへの感謝の気持ちを述べていた。さらに、これからへ向けての意志を示すようにバラードの『L-The New Story-』を披露。彼らが歌や演奏を通して広げた大きな翼は、どんな未来へ向かって羽ばたきだすのか。そんな期待も胸に、誰もが美しく響き渡る演奏に身や心を寄り添えていた。
最後の最後にZeke Deuxは『Lucifer』を叩きつけ、これまで以上に激しいヘドバンの嵐吹きすさぶ景色や、手の花の咲き乱れる光景、絶叫が飛び交う様を描き出す。サビ歌では、Kakeruとファンたちが手にしたタオルや拳をくるくると回し、ともに熱狂の風をこの空間に巻き起こしていった。最後の曲らしく、メンバー一人一人がフロントに出て観客たちを煽る場面も登場。止むことなく続く煽りの景色に触れていると、このやりとりこそがライブと強く実感する。誰もが上へ上へと高く飛び跳ね、ヘドバンに興じながら、約2時間半の非日常の世界で、思いきり自分を開放し続けていった。
PHOTO: Λ.kwsk(@a_kwsk_1985)
TEXT:長澤智典
ライブ情報
2024年11月10日(日)目黒鹿鳴館 「Zeke Deux 3rd Anniversary ONE MAN~Zeke Restoration-Code Number:03-」
●2023年12月21日(木)四ツ谷Live Bar Grotto
Zeke Deux クリスマスオフ会[ファン感謝祭2023-懇親会-]
●2023年12月31日(日)上野音横町
「Dark Ambition Exposed Vol.144~COUNTDOWN Special~」
●2024年1月7日(日)池袋BlackHole
Maya & Eisaku BIRTHDAY ONEMAN
●2024年2月10日(土)池袋BlackHole
[新月の夜の奇妙なる交わり]Phobia x Zeke Deuxツーマン
・ライブスケジュールは、以下を参照。
https://www.zekedeux.jp/pages/6208182/schedule
Zeke Deux X
https://twitter.com/ZekeD_Official
Zeke Deux Web
https://www.zekedeux.jp/
セットリスト
『Fata Morgana』
『Mysterious Desire』
『Maleficia』
『Sweet Deadly Sin』
『Afterimage』
『Mare D’amore』
『Zero』
『Forbidden Chain』
『Advance to Glory』
『Feel like the Wind』
『Catharsis』
『Sapphire』
『Across The Destiny』
『Majestic Defiance』
『Catastrophe』
『Crimson Moon』
『Succubus』
『Lux en Athena』
『Awake-From The Darkness-』
-ENCORE-
『Place』
『Never Fade Memory』
『Phantom Pain』
-W ENCORE-
『L-The New Story-』
『Lucifer』
FEATURED
- 現在はデジタルアーティストとして活動する元音楽プロデューサーの月光恵亮氏が無観客配信トークライブ
- タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.13】×須田亮太(ナードマグネット)(後編) 理想的な「生活」と「音楽」の関係性から新たに産まれた希望ある葛藤
- 山崎まさよし、小沢健二などで知られるベーシスト・中村きたろー、プロアマ問わず楽曲のベース演奏を依頼出来る「WEB BASS FACTORY」をスタート
- 今年のフジロック出演も決定している俳優Finn Wolfhard(フィン・ヴォルフハルト)率いるCalpurnia(カルプルニア)が新曲をリリース!
- ヴィジュアル系バンドらしさを持ってアニソンをカバーすることで、国内はもちろん、海外の人たちもより深くZeke Deuxに慣れ親しんでもらえるかなと思ってる。