Blog
超満員の会場で、Zeke Deuxが1周年単独公演を開催。2023年1月に2nd Mini Album発売&無料ワンマンツアー決定!
ちょうど1年前の11月11日、Zeke Deuxはワンマン公演を行い、活動をスタートした。あれから1年。あっと言う間と言えば、そうだろう。でも、リリースやMV制作、全国ツアーなど、新人バンドとは思えない濃い活動を繰り広げてきた姿を見ていると、すでに数年の時を共に過ごしてきたような錯覚にも陥る。でも、まだ、活動間もない1年目のバンド…。
11月11日(金)、Zeke Deuxは巣鴨獅子王を舞台に「Zeke Deux 1st Anniversary ONE MAN[Zeke Restoration-Code Number:01-]」を行った。この日は、1年間の活動を支えてくれたファンたちへの感謝と、新しい仲間との出会いを求め、無料公演として開催。この日は、場内に入りきれない人たちまで出たほどの大盛況ぶり。
当日の模様を、ここに伝えたい。
荘厳/壮麗な音が鳴り響く場内。メンバーが姿を現すたびに飛び交う絶叫。ライブは、3連続発売したシングルの第一弾作『Catastrophe』から幕を開けた。狂気を帯びた重厚な音が響くのに合わせ、フロア中の観客たちが一斉に跳ねだした。その様を見て、「飛べー!」と煽るKakeru。彼は低音を活かした声で、この日の物語を語るように歌いだす。サビ歌で、フロア中に手の花が咲き、終盤で飛び跳ねる光景が広がるのも、いつもの景色。腰に、いや、腹の奥へズンッと響く楽器陣の重い演奏が身体を大きく揺さぶる。熱を膨らませだしたライブは、早くも沸点を目指して駆けだした。
この日は、カバー曲を一切省き、この1年間の中で作りあげたオリジナル曲たちをたっぷりと披露。続くヘヴィ/ブラストビートナンバー『Forbidden Chain』を通し、彼らは荒ぶる牙を剥きだしに、舞台の上から満員の観客たちへ襲いかかる。ヘドバンや手バンを繰り出し、サビでは大きく手を咲かせる観客たち。Zeke Deuxの突きつける轟音の洗礼を受け、会場に足を運んだ大勢の人たちが喜びを覚えていた。
「我々の進撃は、まだまだこの先も続く。お前らを連れていくからな、しっかりついて来いよ」。演奏は2本のギターリフのユニゾンも胸を熱く騒がせる『Advance to Glory』へ。ヘヴィさとメロディアスな面を組み合わせた様式美&シンフォニックなメタルサウンドは、Zeke Deuxの軸を成すスタイル。美しく華やかな演奏に向けて咲き誇る様や、重厚な演奏に合わせ身体を深く折り曲げる光景を見ながら、ここに訪れた人たちの心が、熱情と熱狂の絆で深く繫がれていることを実感していた。
「この景色があるから頑張れるんだと感じています。あのとき夢みた未来は、この愛すべき瞬間でした」。Kakeruの言葉をきっかけに、胸をキュッと鳴らす哀切な音色が響き渡る。激しく攻める姿もZeke Deuxだが、祈りを捧げるように歌う、優美でメロウなシンフォニックスタイルもZeke Deuxらしさ。優しく身体を揺らす三拍子のリズムの上で、思いを一人一人の心へ響かせるようにKakeruは『Feel like the Wind』を歌っていた。Harukaの泣きメロウなギターの旋律。そこへSatsukiのギターの旋律が追いかけるように重なりだし、何時しかユニゾンになって胸を震わせる。彼らを支え続けてきた仲間たちへの感謝の思い、これからも歌い奏で続ける強い意志と決意を彼らは届けてきた。彼らの言葉を逃すまいとしっかり心を傾け、思いを受け止めていた観客たちの姿も印象的だった。
この流れを受け、涙の旋律が胸を揺さぶる耽美メロウな『Catharsis』を演奏するとは。彼らの深い心模様へ触れるたびに、一つ一つの旋律や歌声が、心の涙腺を鳴らし、気持ちを震わせる。彼らの演奏に触れながら、数多くの人たちが、揺れ動く心模様をメンバーたちと重ね合わせていた。いや、そんな風に見えていた。「君たちの存在が、我々の癒しです」の言葉も嬉しい。
「狂う準備は出来てるか!」の言葉に相応しく、それまでの穏やかな景色を熱く塗りかえるように,Zeke Deuxはふたたび重厚でシンフォニックな音を突きつけた。「暴れろー!」の言葉を合図に『Crimson Moon』が轟きだす。ときに激しく,ときに胸を揺さぶるなど、ドラマチックに展開してゆく楽曲合わせ、ときに全力でヘドバンをし、ときに広げた両手で思いを受け止めてと、楽曲の展開に合わせ、変幻する演奏や心模様へ観客たちも気持ちを寄り添えていた。
「大地を踏みしめて、共に…」。彼らはここから一気に炎の化身と化し、天空へ飛び立つように『Dragon Heart』をぶつけてきた。とても勇壮で、しかも胸を熱く揺さぶる高揚した楽曲だ。勇ましくも魂を震わせる楽曲に合わせ、フロアのあちこちで大きく手を掲げ手拍子をする様やヘドバンに興じる景色が広がる。間奏で見せたHarukaの美しいギターの旋律に向かって、場内中の人たちが大きく両手の翼を広げ、羽ばたき続ける景色も最高だ。いつしかフロアのあちこちで飛び跳ね、気持ちをぶつける人たちの景色も生まれていた。さぁ、このまま一緒に熱狂へ向かって羽ばたき続けようか。
熱情した観客たちに、もっともっと暴れたいんだろと熱い刺激を与えるように、この日より会場限定で販売になった新曲の『Lucifer』をZeke Deuxはぶつけてきた。凄まじい速度で駆ける演奏の上で、熱情したギターの旋律が魂を揺さぶる。何時しか場内は、身体と身体を。魂と魂をぶつけあう戦いの場に変貌。観客たちが手にしたタオルを大きく振りまわす姿も印象的だ。中盤には、演奏陣との熱いバトルも登場。昔だったら逆ダイしていたパートだろう。今はその場に張りつきながら、大勢の人たちが身体を揺らし、煽り煽られるこの関係を全力で楽しんでいた。やはりヴィジュアル系のライブに煽りは不可欠だ。
後半戦は、新曲の『Majestic Defiance』からスタート。語り部となったKakeruの呼びかけを合図に、楽曲は重厚な音を連れて走り出す。Kakeruの手の動きに合わせ、大きく手を揺らす観客たち。Zeke Deuxのライブの中へ、モッシュやヘドバンに興じる様も描きだす勇壮な楽曲が新たに加わった、ドラマチックな展開を見せる暴れ曲の誕生だ。拳を振り上げ、「オイ!オイ!」とやりあえるのも嬉しいじゃない。
続く『Phantom Pain』は、動画/静止画を自由に撮影し、SNSにアップ可能。拳を振り上げ騒がずにいれない楽曲という理由もあり、演奏に合わせ全力で騒ぐ人たちから、揺れる身体の動きを無理やり抑えライブ姿をしっかり記録する人たち、ときどきリアツションしながらもスマホを必死に掲げていた人たちの混じり合う景色が広がっていた。すでにタイムライン上には、このときの映像がいろいろアップになっているので、詮索して見ていただきたい。
熱狂したいのに我慢していたフラストレーションをすべて解き放てと言わんとばかりに、本編最後にZeke Deuxは『Awake』を演奏。ライブで思いきりモッシュやヘドドハン出来る最狂の楽曲を突きつけ、フロア中の人たちの心と身体を開放していった。この日は、無料公演ということもあり、場内に入りきれない人たちが来場。騒ぐに騒げない人たちが、むずむずするように身体を小刻みに揺らし、可能な範囲で頭を振っていた景色も印象的だ。『Awake』でも、その場で飛び跳ね、ヘドバンする熱いやりとりが繰り広げられていた。今、Zeke Deuxのライブの場には、コロナ過前のような、身体と気持ちをぶつけあうのに近い環境が生まれている。最前の景色に参加できない後方の人たちが、曲に合わせ小さく手を上げたり、頭を小刻みに揺らす景色も含めて、愛おしいじゃない。
アンコールは、激しさを内包した美しい音色を響かせるように。Zeke Deuxを支えてくれるファンたちへの感謝の思いを、恋人に例え、愛を捧げるように、壮麗なバラード『L-The New Story-』を奏でていた。思いを詰め込んだKakeruの歌声やメンバーたちの旋律が、心を塗り上げる美しい絵筆となり、一人一人の心を純粋な色に染め上げる。この場にいる誰もが、彼らの響かせる思いを一つとして零すまいと、心の両手でしっかりと受け止めていた。
「お互いの未来のために胸張って進もうな」。最後にZeke Deuxは、バンドの始まりを告げた『Zero』を演奏。彼らは、始まりを告げたあの頃へ戻るように…なわけがない。始まりを告げた頃に抱いた意欲の旗を大きく掲げ、Zeke Deuxは何時だって進撃し続ける。その意志を、ここに集まった仲間たちと改めて誓いあい、ふたたび互いの絆を強く結びあうように歌い、演奏していた。フロアのあちこちで、大きく両手を広げ飛び跳ねる姿も最高だ。いや、気持ちを一つにしたこの景色こそが、Zeke Deuxのライブのスタンダード。あなたも、心の翼を広げ、力強く羽ばたきたいと思ったなら、彼らの元へ集えばいい。きっとあなたの心を強くしてくれるはずだ。
Zeke Deuxは、2023年1月に2ndミニアルバムを発売。同作品を手に、1月に東名阪無料ワンマンツアーを行なう。この熱狂の続きを、真冬のライブハウスの中へまた作りあげようか。
photo by @a_kwsk_1985
TEXT:長澤智典
★インフォメーション★
2023年1月 Zeke Deux 2nd Mini Album発売決定!&無料ワンマンツアー決定!
2023年1月5日(木)巣鴨獅子王 [Maya Birthday Special]
2023年1月18日(水)今池CLUB 3STAR
2023年1月19日(木)心斎橋THE LIVE HOUSE JUZA [TOUR FINAL]
SNS
@xkakerux0712
@gt_haruka916
@TunBass
@GERTENA_satsuki
@Loa_drum
セットリスト
1.Catastrophe
2.Forbidden Chain
3.Advance to Glory
4.Feel like the Wind
5.Catharsis
6.Crimson Moon
7.Dragon Heart
8.Lucifer
-SE-
9.Majestic Defiance
10.Phantom Pain
11.Awake
-ENCORE-
12.L-The New Story-
13.Zero
FEATURED
- 現在はデジタルアーティストとして活動する元音楽プロデューサーの月光恵亮氏が無観客配信トークライブ
- 山崎まさよし、小沢健二などで知られるベーシスト・中村きたろー、プロアマ問わず楽曲のベース演奏を依頼出来る「WEB BASS FACTORY」をスタート
- タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.6】×西槇太一 [前編] 音楽に関わり続け、バンドマンからマネージャー、そしてまさかのカメラマンに
- タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.13】×須田亮太(ナードマグネット)(後編) 理想的な「生活」と「音楽」の関係性から新たに産まれた希望ある葛藤
- 【Interview】ノンフィクション(現実)をフィクション(物語)として描く雨ノ弱。雨降る世界から見えた景色とは…。