ここにいる弱虫(ファン)たちは知っている。気力や体力の限界を超えた先にこそ、本当の快楽があることを。満員の弱虫たちを熱狂と興奮で"ぐるぐる巻き"にしたミスイのファイナル公演!

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 最新3rd MINI ALBUM『毒にも薬にも』を手に4月にスタートした、ミスイの最新ツアー『春の単独公演ツアー「毒ヲ食ラワバ皿マデ」』も、5月30日(土)に赤羽 ReNY alphaで行われた公演を持ってFINALを迎えた。フロアには,後ろまでぎっしりとお客さんが詰めかけていたように、ワンマン公演を重ねるごとに着実に成長し続けていることを、その景色が物語っていた。

 SEが流れた時点で、場内から飛び交う怒声にも怒号にも似た熱い声、声、声。その声へ呼ばれるように、メンバーがステージに次々登場した。人数が増えるごとに荒ぶる弱虫(ファン)たちの絶叫。そこへ…。

弱虫たちの全身を轟音の鉄槌で叩くようにミスイがぶつけたのが、『ごめんなさい』だ。ぶん殴るような強烈な演奏と柳の野太い歌声が、身体を痛く刺激する。躍動する強烈なビートに合わせ、場内のあちこちで激しく頭を振り乱し、拳を突き上げる景色が生まれていた。柳の「かかってこい」の言葉を受け、観客たちがより一層前へと身体を押し寄せ、ステージから放たれる熱を全身で受け止めていた。まさに、ミスイのライブらしい始まりだ。いや、今宵はいつも以上に弱虫たちが”強虫”になり、全身から熱を発散するように暴れていた。そうしたくなる衝動と衝撃を、ミスイは最初から叩き付けてきた。

今宵のライブは、まさに「毒ヲ食ラワバ皿マデ」のタイトルに相応しい内容だ。ステージの上から放たれる毒を一度でも飲み込んだが最後、その毒が全身を駆けめぐり、理性を破壊し尽くすまで暴れずにはいられなくなる。『…嗚呼、無様』でも、メンバーと弱虫たちが、感情を殴り合うバトルを続けていた。絶望や死にたい思いを、ミスイのライブを介して怒りや興奮、熱狂に変えてこそ、全身にパワーが漲りだす。後半には、柳と弱虫たちが一緒に歌声を重ね合う場面も登場していた。とにかく今は、声を張り上げ、己の理性をぶっ壊し、本能の赴くままというすっ裸の自分になってしまえば、それでいい。

 LANA-ラナ-の叩きつける躍動したビートに合わせて、フロア中から熱いクラップが起きる。柳の煽りを受けて、弱虫たちが「Oi!Oi!」と声を荒らげ、拳を突き上げる。「あぁ…嫌だ、こんな人生は」「限界です」と、柳と弱虫たちとの声のやりとりを合図に飛びだしたのが『「限界です」』だ。曲が始まったとたん、フロアに生まれた大人数による凄まじい横モッシュの景色。柳を筆頭にメンバー陣が頭を振り乱すのに合わせて、フロアでも激しくヘドバンに興じる景色が生まれていた。「あぁ…嫌だ、こんな人生は」と歌い叫ぶ柳に向けて、大勢の人たちが中指を突き上げながら「限界です、限界です」と叫び続けていた。

 さらに激しさを増すように、ミスイは激メロナンバーの『荊棘と眠る』を突きつけた。ヘドバンや折り畳みを繰り返しながら、いきり立った姿で轟音の洗礼を浴びせるメンバーたちに向けて、大勢の弱虫たちが、みずからの喉を千切らんばかりの勢いで声を張り上げる。ヘドバンを繰り返すたびに、乱れる髪の毛が風を巻き起こす。その様こそが、猛り狂った気持ちをぶつけ合うライブに相応しい光景だ。「生きたい」と絶叫する柳。その姿へ向けて起きた熱い熱狂のやりとり。そして…。

 跳ねたリズムや、ザクザクとしたギターのカッティング音も印象的な『ヒロイン失効』では、胸をくすぐるエモい柳の歌声に合わせて、身体や振り上げた両手を揺らす景色が生まれていた。ときにヘドバンに興じる熱狂的な景色も生み出すなど、縦や横のリズムのウネリを作りながら演奏は突き進み続けていった。

                       
 MCでも、弱虫たちは猛り狂っていた。ヤバいよ、この日の弱虫たち。すでに自分の理性を破壊し、人であることを投げ捨てている。今宵のミスイが注入した音楽の毒は、身体中をだいぶ強烈に駆け巡っているようだ。

 「一緒に腐れるか、ともに腐れ落ちましょう」。次のブロックの最初にミスイが歌い奏でたのが、エモメロな歌系曲の『ドーパミン』だ。心地よい柳の歌声に酔いつつも、楽器陣が歪む轟音を浴びせるたびに、フロアにヘドバンの景色が生まれる。サビでは、柳の歌声をつかもうとするように、多くの手が左右に揺れていた。1曲の中で硬軟巧みに表情を変えながら、彼らは心を揺らし、身体と頭を激しく揺さぶり続けていった。歌心で弱虫たちを熱狂に溺れさせるのも、ミスイらしい。

 止まることなく、ザクザクとした攻撃的なギターの音が突き刺さる。柳の「羽ばたいて跳ねろ」の声と『汚れた翼』の演奏が始まるのを合図に、大勢の弱虫たちが、高く掲げた手を翼の代わりに羽ばたかせ、声を荒らげて、熱狂の嵐の中へ勢いよく飛び込み出した。掲げた手を演奏に合わせて揺らしながら、その場で飛び跳ねる弱虫たち。ザクザクとした音が身体中へ襲いかかるたびに、その刺激に気持ちが煽られ、高く掲げた手を羽ばたかせていたい。

 続いて奏でたのが、湊人が作ったミドルメロウでスケール大きな『宇宙飛行士』だ。熱狂した空間の中へ、クールでスリリングな衝撃と衝動をミスイは注入していく。語り部になった柳が、言葉のひと言ひと言に魂を込め、壮大な物語を紡ぐように歌い語っていた。触れた人たちを巨大なブラックホールの中へ飲み込んでしまうような、とてもスケールの大きな楽曲だ。誰もが一心不乱に歌い演奏をする5人の姿をじっと見入っていた。いや、そうしていたかった。

 巨大な満月を背景に、Tetsuyaのベースがノイズのようなカオスな演奏を突きつけた。ノイジックでオルタナティブな。どこか頽廃とした空気をTetsuyaの演奏が作りあげる。誰もがその音に酩酊するように心を寄り添え、その行方を追いかけていた。そして…。
 LANA-ラナ-のドラムカウントを合図に、ミスイはノイズなような音を洪水のようにステージの上から一気に放出し、弱虫たちを歪むカオスな音で飲み込んでいく。狂気と破壊衝動を秘めたダウナーな『朧月夜』だ。演奏に合わせて身体を揺らす弱虫もいるが、この曲でも大勢の弱虫たちが、まるで舞台劇を演じるような様を見せる5人の姿にじっと見入っていた。体感的な破壊衝動をぶつけるだけがミスイじゃない。心の奥底を狂気で犯し、浸食していくのも、ミスイらしい表現手段。身体を揺らし演奏をするメンバーらの姿に合わせて、同じく身体を大きく揺らす弱虫たちの姿も印象的だった。

 湊人の奏でる物悲しいギターの音色が心を引き寄せる。その音の上に色を塗り重ねるように、柳が切々とした声で歌い出した。春のツアーの締め括りに相応しい『花吹雪』だ。「ここにいる全員で満開の花を咲かせよう」と叫ぶ柳。LANA-ラナ-のドラム演奏を合図に楽曲が激しく花咲くや、場内から絶叫が飛び交い、ヘドバンや折り畳みの景色が広がる。「花びらが舞うのを見上げながら」と歌う柳。この場にいる大勢の人たちが、桜色ならぬ真っ赤な鮮血に染まったような花を会場いっぱいに咲かせていた。ヘドバンが巻き起こす春風がこの場に生みだしていたのは、熱狂と狂気という赤黒い花吹雪が乱れ舞う景色だった。

 「今、この瞬間もあなたは、どこかで次の季節を待ち続けていますか」。立て続けにミスイは春を舞台にした『春の待ち人』をぶつけてきた。天音のクリーンなギターの音色を合図に、ふたたびこの場に熱狂の花が咲き乱れる。ミスイが音の熱風を巻き起こして作り上げる春の情景は、鮮血が滴るような赤黒い花が咲き乱れる妖しい様。ここに集った弱虫たちにとって春は、愛でるのではなく、心の狂気を掻き立てる季節。だから、ミスイの描きだす春の狂気から離れたくなくなる。

 ライブは早くも後半戦へ。次に届けたのが、この日訪れた弱虫たちへ無料配布したCDに収録した『乾杯』だ。せんべろの街として知られる赤羽で『乾杯』を歌う、その演出も粋じゃないか。『乾杯』は、冒頭から折り畳みや拳を突き上げ、絶叫を酌み交わす、超攻撃的で重厚激烈な暴走曲。これからのライブでも熱狂の景色を描くに相応しい。弱虫たちを、熱狂と興奮でベロンベロンに酔わせるに相応しいキラーチューン。強烈な印象とインパクトを身体と脳味噌に刻み込む、エモい熱狂アッパーチューンだ。これからライブで演奏をしたときには、最後にみんなで「乾杯」と叫んでほしい。

「ここから本腰入れて弱虫できますか」と煽る柳。「どいつもこいつも反吐が出る」の声を合図に、ミスイがぶつけたのが『反吐が出る』だ。冒頭から、ヘドバンや横モッシュの景色が場内に広がり出す。柳は、巧みにデスボも交え、観客たちを狂わせ続ける。弱虫たちも手を振りながら高く飛び跳ねれば、手バンやヘドバン、横モッシュなど、熱狂のダンスをオンパレードしていく。まさに、頭から現実を完全に消し去り、弱虫たちすべてを暴れ人に変えていくに相応しい楽曲だ。

その勢いを増すように。いや、ますます猛り狂うように、重厚で攻撃的な『廃人、謳歌せよ』を、ミスイは轟音の鉄槌を次々と振り下ろす勢いで叩き付けてきた。「赤羽、全員で頭飛ばせ」の声を合図に、これまで以上に激しいヘドバンの景色にこの場が染め上がる。凄まじい轟音の鉄槌を、身体中にボコボコと殴りつけるメンバーたち。だからフロア中でも、腰をどっしりと構え、思いきり頭を振り乱す弱虫たちが大勢生まれていた。

「生きてるか、弱虫。だったら今すぐ死んでくれ、俺と一緒に地獄へ落ちろ」。柳の叫びを合図にミスイは『地獄行き』を突きつけ、地獄という熱狂の荒野へ弱虫たちを連れ出した。身体を激しく折り畳んで叫ぶ柳とメンバーらにあわせて、場内の弱虫たちも激しく身体を折り畳む。胸をつかむキャッチーなサビ歌も印象的だ。この曲では、天音と湊人が間奏のソロパートでハモる場面も見せていた。弱虫たちが終始ヘドバンに興じ続け、その身を燃やし尽くす勢いで猛り狂う景色が、そこには生まれていた。エモくメロい歌に心が惹かれつつ、でも、頭を振り乱す行動を、けっして止めたくはなかった。

 「バカ騒ぎは止まらねぇ、とことんやってくれ」。活動初期からミスイのライブに絶叫と熱狂の景色を描き続けてきた『低反発ドリーマー』でも彼らは、思いきり気持ちを前のめりに弱虫たちを煽り続けていた。限界など忘れ去り、本当の自分を解放し、無邪気になってこそミスイのライブと知っている弱虫たちは、ここぞとはかりに裸の自分を曝け出し、猛り狂っていた。途中にLANA-ラナ-のドラムソロも巧みに組み込めば、湊人のスリリングなギターソロも交え、熱狂を抱え込みながら、ミスイという暴走列車は、ブレーキを取っ払い、アクセルを目一杯振りきったまま、暴走し続けていった。

 「俺たちの春を彩ってくれたし、大切に染めあげてくれた曲、ここに一緒に刻んでくれるよな。君たちが必要だと求めてくれるなら、君たちの身体をむしばみ、そして包み込む、どんな存在にもミスイはなれるから、これからも必要としてください」(柳)

 最後にミスイは『ぼくのものにはならないきみへ』を、限界を超える勢いで騒ぎ続ける弱虫たちに、勢いよく叩きつけた。猛り狂う演奏に合わせて頭を振り乱し、手を大きく振りながら、弱虫たちは身体中を巡った毒に侵され、酔い狂うままにはしゃいでいた。全身全霊で毒を注ぎ込むメンバーたちの姿は、弱虫たちにとって、己が生きる意味を与える最良の薬にもなっていた。

 アンコールの演奏を前に、メンバーが、この日の感想を語りだした。ここには、要約した形で記したい。

 「今日、ミスイが見せていなかった武器や見せ方が伝わってくれていたらすごく嬉しいです。今後のミスイの新しい武器ができたと思ってくれたら嬉しいです」(天音

 「ミスイにはまだまだこんな一面があるんだと僕たちも発見できたし、みんなにも感じてもらえたと思います。僕たちの未来をみんなが感じてもらえたのなら嬉しいし、それぞれの未来に対してポジティブな思いを持ち帰ってくれたらなと思います」(Tetsuya

 「みんなにとって今日がいい1日でありますようにというか、そうしてやるぞという気持ちでステージに立っています。君たちが幸せに今日を終えることができたら、わたしは幸せです。何かが終わると、また何かが始まる。そうやってミスイを7年続けてきました。このツアーの中、その土地土地で感じた思いを背負って、今日、ここに届けることができて嬉しいです」(LANA-ラナ-

 「すごいアドレナリンが出て、感覚が研ぎ澄まされているんですよ。みんなの感情が解き放たれているからか、いろんな思いが伝わってきます。目の前にいるみんなのことがすごく大切だと感じた思いを、これからも音楽で伝えていきます」(湊人)

 「大事なのは、あきらめないこと。ミスイの歩みはマイペースだけど、自分たちの信念と君たちと過ごせるこの時間を、絶対に裏切ったりはしません。この5人で、これからも歩いていきます。また、僕たちの愛する音楽をぶつけたいです。また、受けとりに来てください」()

 アンコールは、超絶攻撃的な轟音バースト曲の『断絶』から始まった。冒頭から、場内に生まれたヘドバンの嵐。柳が煽るたび、楽器陣が凄まじい音の唸りをぶち込むたびに、弱虫たちが拳を高く突き上げて飛び跳ねる。今はただ、荒れ狂う演奏に乗せ、理性をかなぐり捨て、気持ちが求めるままに飛び跳ね、頭を振り乱せば、それでいい。ぶち切れた感情と感情、狂気と狂気を、ヘドバンや折り畳みを通してぶつけあう、そんなカオスな空間が、そこには生まれていた。

 その唸りをさらに重く深く際立たせるように、ミスイは「遊びましょう」と誘いかけ、数え歌の要素も入れた『十中八苦』をぶつけてきた。爆裂する演奏に合わせて、民族が大移動するように弱虫たちが左右にモッシュを続け、手バンしていく。天音の奏でるヒステリックギターソロが響く中、メンバーと弱虫たちが、頭を振り乱して狂い続けていた。そして…。

 この日、ミスイが最後に持ってきたのがスクワット曲の『グルグル巻き』だ。最後の最後、この体力消耗MAX&筋トレ曲を持ってくるとは。「君たちの心をグルグル巻きにしてあげよう」の声を合図に、拳を振り回し、全力でヘドバンし続ける曲が始まった。ここにいる弱虫たちはおそらくみんな知っている。気力や体力の限界を超えた先にこそ、本当の快楽があることを。だから、メンバーたちが歌い演奏をしながらスクワットをする姿に合わせて、弱虫たちも腰を深くかがめる勢いでスクワットし続けていた。太腿が痛い?それも含め、限界を超えるまで気力と体力をぶつけあってこその『グルグル巻き』だ。互いに限界を超えた先に見つけた快楽へ溺れるままに乱れ、騒ぎ、暴れ、そして祭り上がっていった。

 次にミスイがどんな展開を描きだすのか。この日の熱狂を味わった弱虫たちはきっと、今も身体を疼かせながら、次のライブを待ち望んでいるに違いない。

PHOTO:Kiwamu Kai
TEXT:長澤智典

【単独公演情報】

2026年9月28日(月)
渋谷 Star lounge
始動7周年記念
投票制ワンマン「全弱総選挙」
開場 17:00 / 開演 17:30
前売 ¥4,000 / 当日 ¥4,500(各D代別)
[出演]
ミスイ
当日の演奏楽曲・着用衣装は
お客様からの投票によって決められます
※ 詳細後日発表 ※

【リリース情報】

LIMITED SINGLE
現実放棄
[発売]2026年7月3日(金)
[価格]¥1,000(税込)
[品番]PIMS-011
[形態]8cm CD

  1. 現実放棄
  2. 現実放棄(オリジナルカラオケ)
    ☑2026年7月〜9月〈ミスイ公演会場〉限定販売

セットリスト
『ごめんなさい』
『…嗚呼、無様』
『「限界です」』
『荊棘と眠る』
『ヒロイン失効』

『ドーパミン』
『汚れた翼』
『宇宙飛行士』
『朧月夜』
『花吹雪』
『春の待ち人』

『乾杯』
『反吐が出る』
『廃人、謳歌せよ』
『地獄行き』
『低反発ドリーマー』
『ぼくのものにはならないきみへ』
-ENCORE-
『断絶』
『十中八苦』
『グルグル巻き』

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