LA音楽生活15年・Layla Laneヒデの【原稿料頂いたのでお話します Vol.3】 アメリカ人が正直で日本人はフェイク??

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前回までは2回にわたり英語の話をしましたが、今日はアメリカ人についてお話しすることにします。

人と関わるとき、仕事などで表面だけ関わるのと、プライベートまでどっぷり関わるのでは全く違いますよね。僕は幸いにも(?)、一緒に音楽をやっているValerieさんと表面的な関係でなく、どっぷりと関わるはめになりました。アメリカ人女性のValerieさんと日本人男性の僕では共通項よりも違いの方が多くて、以前は本当に喧嘩ばかりの毎日。そのほとんどは文化的な違いから来るすれ違いでした。音楽のことで喧嘩したことはほとんどない気がする…。

アメリカで勝負するには、否が応にもアメリカ人とうまく付き合っていかなければなりません。でも日本の感覚でいると、最初はよくてもだんだんストレスが溜まってくるかもしれません。それでも備えあれば憂いなし、今日は僕とValerieさんの衝突の実例を暴露しますので、参考にしてくださいませ。

僕とValerieさんの衝突第一号は、Valerieさんが電話に出るとき「Hello ?」のトーンが暗いということでした。「は?そんなこと?」と思われるかもしれませんが、こちらが嬉しい話、ポジティブな話をいざこれからしようというときに、低い暗いトーンで「Hello?」などと言われると、あたかも「なんだよ電話なんかしてきて、めんどくせーな」と言われてる気がして凹みます。お店に電話かけた時に無愛想に出られると嫌な気分になりますよね?あれと同じ感覚です。「そんなに俺からの電話が嫌か?」と思ってしまうわけです。

ただ、これはValerieさんの問題ではなく、アメリカ人にはこのタイプが非常に多い!!別に怒ってるわけでもないのに、日本人の僕には怒っているように思えてしまうことがよくあるのです。

以前郵便局に行った時のことです、受付のおばちゃんの対応がまさにそんな調子で、日本語に訳すなら「ここにとっとと宛名シールを貼れや、はぁ、まったくもう」ってな感じでしたので、本人に「なにキレてるんですか?」と言ってみました。するとおばちゃん、「キレてないっすよ」とコロっと豹変。急に笑顔になり「なんで私がキレてるだなんて思ったの?」と言うんで、「あんたの喋り方がいやに乱暴だったから」と言うと、「んなこたぁないわよ、私はこの上なくハッピーよん♡」と超ニコやかになりました。本人には日本人の僕に怖い印象を与えている自覚がまったくなかったのです。Valerieさんも同じで、「Hello?」という低い暗い電話の声に、毎回僕のガラスのハートが傷ついているなど思いもよらなかったと言っておりました。これを文化の違いと言わず何と申そう!?

それでもどこか腑に落ちない僕。じゃ、なに、アメリカ人はああいうぶっきらぼうな対応されてもなんとも思ってないの?・・・好奇心に火がつきました。

Valerieさんを招集し、こんな実験を行ったのであります。

「よし、今から2件のお店に電話をかける。1つはアメリカの店、もう1つは日系の店だ。アメリカの店ではアメリカ人が電話に出るだろう、日系の店では日本人がきっと電話に出るはずだ。そして双方に店への行き方を聞こうじゃないか。おっと、Valerieよ、君は日本語わからないだろうけど、声から伝わるそのバイブを聞いていてくれよ。そして、どちらの方が最終的に気持ちよかったか教えてくれ。」

結果どうだったと思いますか?おめでとうございます、日本圧勝でしたよ。Valerieさんも「日本人の方が何て言っていたかはわからないけど、たしかに声のトーンも柔らかくてすごくいい気分だった。」と言うので、「だったら見習えやー」と丁重に頼みますと

「アンタのためにそこまでの努力はしたくない」

だそうです orz  しかしその後がちょっと深かったのであります。

「アンタは私に感謝するべきよ。私はアンタを信頼してるの。よそ行きじゃない本当の自分を見せても大丈夫だって安心してるの。だからわざわざアンタによそ行きの声みたいなことはしないの。アンタ私のことアンタアンタって言うけど、私アンタのことアンタアンタって言わないんだから、アンタも私のことアンタアンタって言わないでよね、アンタ。」

アメリカ人の中には逆に「日本人のあの対応はフェイクだ」と言う人もいます。そう言えば、パリス・ヒルトンがTV向けに高い声を使っていた時もフェイクだとか馬鹿だとか非難する人がいましたね。僕個人的にはアメリカ人全員が彼女のように話してくれた方がいいなぁと思います(笑)。そして、日本人のはフェイクではなく「思いやり」、そしてそう、「おもてなし」なのではと思います。東京五輪でその辺の精神見せつけてあげてね。

今日のまとめ
アメリカ人にぶっきらぼうな対応されても「嫌われてるのかな?」「何か悪いことしたのかな?」と心配して下手(したて)に出なくても大丈夫、堂々としてやりましょう。

PROFILE

Hidehito Ikumo

Hidehito Ikumo

アーティスト/ソングライター/プロデューサー

ロサンジェルスを拠点として日米で音楽活動中。
世界のトップミュージシャン達より高い評価を受け、ビートルズのリンゴ・スターとも共演。ネットワークも広く、自身のプロジェクトにはJim Keltner (John Lennon, George Harrison, Bob Dylan, etc)、Dean Butterworth(Good Charlotte)、David J Holman(Olivia Newton John, No Doubt)なども参加している。レトロポップユニットLayla Laneとしては2010年日本でメジャーデビュー。

Layla Lane:http://www.facebook.com/laylalanemusic

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