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映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.5】スミス、「考える」についてかんがえた
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こんにちは。映像演出家スミスです。
「どうやって企画を考えているんですか?」と聞かれることがある。そのときはまあなんとなく、依頼された曲を何度も聞いてだとか、そのアーティストの良いところに着目してだとか答えている。もちろんそれは事実だが、じゃあどうやって最終的な企画を自分自身で決定しているのだろう。
「企画なんてとにかく面白いことを考えれば良いんでしょ」と思われているかもしれないが、実際やってみるとそんな場合は、まれだ。たいていの場合、いろんな条件が備わっている。
まず予算の制限。企画によって値段が違う。決められた予算が一番外側の枠だと考えて良い。その中でいかに派手に遊べるかが作品の最も重要なところだ。予算を無視して企画を出しても、後々自分の首を締めるだけだ。企画は良くても、実現できなければ、演出家の責任だ。
そしてもうひとつ、大きな枠になるのが、時間の問題。納期までの期間もあるし、出演者のスケジュールもある。撮影では太陽の出ている時間は限られている。移動することだって時間がかかる。
たいていの企画はこの二つの問題にぶち当たる。お金と時間のバランスをうまく取ることが、成功の秘訣だ。企画を思い浮かべる時に意識していないと、いつまでたってもしっくりこない。逆にこのバランスが取れていると感じると、思いついたものが小さな企画でも「ここから伸ばしていけばなんとかなる」という自信が持てる。