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タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.10】× OSAWA17(I HATE SMOKE RECORDS / THE SENSATIONS)(後編)『シーンへの危機感から掴み取った「生活」と「音楽」を続けて行く意味』
レーベルは「時代の記録係」
タイラ:じゃあ最後の話なんですけど、これからももちろんこのままレーベルも続けつつバンドもやっていくっていうところは変わらないと思うんですけど、こういう風にしていきたいみたいなのってあったりします?
OSAWA:バンドはやめないと思うんですよね。レーベルもやめない。レーベルの役割ってその時代の記録係だと思ってるんで、僕が生きている間に活動しているインディーズバンドを、次の時代に残していきたいと思ってます。僕自身、沢山好きなレーベルあるんすけど、レーベル買いとかで掘っていくと楽しいじゃないっすか。30年後、40年後に「I HATE SMOKEってやべぇレーベルが実はあったんだぜ」って掘ってってくれるようなレーベルになることが目標ですかね。大きいレーベルになればなるほど、もちろん良い音源もあるんですけど、組織的に大きくなっていって音楽性的にもその背景にも一貫性がなくなっていく、みたいなことがあると思うんです。筋の通ったレーベルにはなっていきたいなと思ってます。今までのリリースタイトルを見ても、その当時の思い出とか、こんなシーンだったとかっていう語れるようなバンドが多くリリース出来てると思うんで。
タイラ:じゃあ当たり前ですけど、これはちょっと出さなきゃ良かったなぁ…なんて思う事はないって事ですよね?
OSAWA:1バンドもないですね。全部満足いくリリースだと思います。
タイラ:それは素晴らしいっすね。じゃあそれを続けて行くと。
OSAWA:続けて行くと思うんすよね。やれる限りは。
タイラ:じゃあバンドを続けるモチベーションっていうのは、やっぱり楽しいっていうところですか?
OSAWA:そうですね。楽しいし、最近改めて思うのは、バンドやってるといろいろな所に行けるじゃないですか。かつ、行かないと会えない人とかもいるんで、単純に会いたい人に会えるツールみたいな感じというか。
タイラ:なるほど。バンドっていう入れ物があるから会える人あったり、行ける場所あったりっていう。
OSAWA:遊べる人でいたいですよね。もっとツアーできたらいいな、みたいな。
<THE SENSATIONS – DIG YOUR OWN GRAVE>
【あとがき】
OSAWAさんのやっているバンドTHE SENSATIONS「DIG YOUR OWN GRAVE」の歌詞の「リアルはどこにあるんだ?」という言葉。
この言葉が全てを物語っているような気がする。
OSAWAさんは高校時代にライブハウスに出演し始めた頃から今までずっと、バンドマンとして、レーベル主宰として現場の最前線に立ち続けている。
だからこそシーンの盛衰とも人一倍真摯に向き合いつつ、自分がやりたい事とやるべき事がより鋭く精査されていく。
だが、そこに更に「生活」という観点が入ってくるとまた一層物事は複雑になっていく。
OSAWAさんのは「音楽」を決して蔑ろにしないという強い意志と、その信念を持ったまま「生活」として成立させる方法論をインディーレーベルという形で結実している。
矢面に立ち続けるからこそOSAWAさんの「生活」と「音楽」は実にシンプルで、実にリアル。
(タイラダイスケ)
PROFILE
OSAWA17
I HATE SMOKE RECORDS主宰、2006年より国内外問わず独自のスタイルを持ったアーティストのリリースを続ける。
THE SENSATIONSのボーカル、GIRLFRIENDではベースとしても活動中。
PROFILE
タイラダイスケ(FREE THROW)
DJ。
新進気鋭のバンドと創り上げるROCK DJ Partyの先駆け的な存在であるFREE THROWを主催。
DJ個人としても日本全国の小箱、大箱、野外フェスなど場所や環境を問わず、年間150本以上のペースで日本全国を飛び回る、日本で最も忙しいロックDJの一人。
レギュラーパーティー
毎月第二土曜日@新宿MARZ「FREE THROW」
毎月第四金曜日@渋谷OrganBar「Parade」
毎月第一&第三水曜日@赤羽Enab「Crab」
<Twitter> https://twitter.com/taira_daisuke
<FREE THROW> http://freethrowweb.com/
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