Nozomi Nobody対談連載【Origin Vol.1】京都を代表する3ピースバンドTurntable Filmsベーシスト・谷健人 初のソロ作と「惰性」の哲学

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自分で作ってるけど、自分で作った感じがしない

Nozomi:バンドの制作とソロの制作と、どういうところが違うと思いました?

:テンポ(即答)。

Nozomi:いやそれはそうだろうけど(笑)。

:一番はそれっしょ。だってひとりでやってるとペースを自分で決められるから。他はあんま変わらんと思いましたけどね。こんなの歯の浮くような話ですけど、結局みんなに助けられて作ってるっていうか、自分の生活って色んな人が関わってるから。これって自分で作ってるけど、自分で作った感じがしないんですよ。
例えばね、僕が超ブラック企業で働いてたら、仕事終わってから夜制作する時間もないわけですよ。でもそれが出来てるのは職場の上司とか同僚とか、そういう人達がうまい具合に普通やからっていうのもあるし。制作してるからって連絡をブチりまくっても仲良くしてくれる友達もいっぱいいるし、だから出来たなーと思ってて。こういうこと言うとすごい良い奴みたいに思われるんで嫌なんですけど。

Nozomi:いや、今すごい良い話だなって(笑)。

:まぁでもそこは素直にそうやなって思うんですよね。他にも、企画してライブに呼んでくれた子とか、デモの段階で超褒めてくれた人とか、「早よ作れ」ってせっついてくれた人らがいたからこそ、音源を作るモチベーションになったし。むしろ、そういう人達がいなかったら完成させてなかったんちゃうかな。だからホンマにそうやな〜って思いますね。

谷健人

 

続いてきた理由は「惰性

Nozomi:でもひとつのバンドをこれだけずっと続けるのってすごいなぁ。

:まぁでも何でも続けてたら楽になるんですよ。だってTurntable Filmsも、10年くらいやっててフルアルバムは2枚しか出てへんのに、それなりに続けられてるから。でも、色んな所でライブのオファーを貰えたり、協力してくれるレーベルとか音楽関係者の人がいるっていうのも、続けてきた結果なのかも知れんなって思います。例えばこのアルバム作るにしても、省念君とかyatchiさん(※2)とか、尾之内さん(※3)にも(続けてなかったら)出会えてなかったから、続けてて良かったんかもなぁとは思いました。

※2:京都のバンド「ムーズムズ」のキーボーディスト。『9 to the morning』に一部鍵盤で参加。
※3:尾之内和之。サウンドエンジニア『9 to the morning』のミックス・マスタリングを担当。

Nozomi:うん、いい話。希望がある。

:死ぬほどやめようかなーって思ってましたけどね。

Nozomi:本当ですか。

:めっちゃ思ってましたよ、そんなん。

Nozomi Nobody
Nozomi Nobody

 

Nozomi:そうなんだ!でもまぁ……そうですよね、10年もやってれば。じゃぁ続いてきた理由はどの辺にあると思いますか?

:惰性。あははははは

Nozomi:わー即答だったいま!(笑)

:あはははは

Nozomi:なるほどね。

:書いたらあかんで(笑)。

Nozomi:いや書きますよ(笑)。

:まぁでも、そういう面も少しはあるとは思うねんなぁ。「惰性」ってそれだけ見たら字面は悪いですけど、ちゃんと要所要所で頑張らないと。ただ怠けてるだけでは惰性走行は出来ないですから。そして惰性でも何でもちゃんと頑張って続けて走ってたら、どっかには行けるんちゃうかとは思うんですよ。いつもどこかに何かのチャンスはあるし。そら、基本的にベストは尽くしますし、良い結果を出せるようにしたいですけど、そもそも続かなかったら元も子もないですから、慣性の法則は使える時は使っていきたい(笑)。
でも、常にずーっと気を張りまくってバンドだけしてたら、僕はどこかで辞めてたかもなー、多分。

谷健人

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