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モリタナオヒコの価値観をひっくり返した2つのバンドとの出会い
タイラ:でもさっきの話で言うと、バンドをやるなんて恐れ多いよな、っていう気持ちもあったわけだよね?何か転換期になった出来事とかあるの?
モリタ:ここでホントに転換期があって、バンド名挙げちゃうと、Yogee New WavesとHAPPY。ホントにもう俺の中ではメッチャBIGな2バンドです。この2つがシーンに出て来た時に、全部変わっちゃいましたね。
タイラ:その時は音楽のレコード会社の仕事をしているわけだから、この2組は仕事として調べたの?
モリタ:いや、彼女です(笑)。当時付き合ってた彼女は、やっぱ同じような仕事してて。同業者でした。でも音楽の趣味はまったく合わなかったんですよ。俺が嫌いなバンドばっかり好きで(笑)。で、その彼女が「HAPPYって知ってる?」って俺に言ってきて、聴いたら結構マジで「俺がやりたいことをそのままやられてる!」くらいの感覚があって。「え?待ってくれ!」と。「これ売れてんの?」って聞いたら、「メッチャ今来てる」って彼女が言ってて。これが来てるなら、俺の「頭の中にある曲」ももしかしたらいけるかもしれない、みたいに思って。
タイラ:じゃあ自分で音楽やるんだったら、HAPPYみたいな音楽やるなって思ってたのを、HAPPYがすでにやってたってこと?
モリタ:そうなんすよ。サイケデリックで、シンセとか入れてて、当時メチャクチャ流行ってた海外のエッセンスをすごい取り入れてて。で、英語だし。マジでこれが日本でわかってもらえる時代が来たんだ、みたいな。その時HAPPYの顔も知らないし歳も知らなかったんすよ。割と俺と同い年くらいの奴がやってんだなと思ったら、クソ若ぇイケメンだったから、マジか!みたいな (笑)。半端ないな、みたいな感じで、焦ったんすよ。
俺の彼女もすっごいHAPPY好きで、このままだとHAPPYに彼女を取られちゃうみたいな(笑)。俺もバンドやらないと自信持って生きれないと思って。今までどこかつっかえてたものがあったけど「あの時やっとけば良かった」ってどっかで引け目感じながら生きるようになるなら、だったらもう振り切ってタガ外してバンドやった方がいいなって。
<HAPPY/Lucy>
タイラ:Yogee New Wavesもまったく同じ感じだった?
モリタ:Yogeeは、Youtubeで『Climax Night』を聴いた時に、「良い曲だな」って単純に思って。こういうのは絶対流行るのもわかるなぁと思ってて。で、俺初めてフジロックに行った時に“ROOKIE A GO GO”を観に行って、そこにYogeeが出てたんすよね。そのライブでホント感動して、「俺もちゃんとバンドやろう」って。
<Yogee New Waves/CLIMAX NIGHT>
モリタ:あとその日はたまたまSuchmosも出てて…もうエグかったすね。「え?何こいつら天才じゃん。こんな奴らいんの?」みたいな。だからすごい時代だなって。自分が生きてきた中で新しい風を初めて感じた気がして。GOING STEADY以来というか。しかも自分より若いし。
タイラ:そうかそうか。それはナオくんにとってすごく良い出会いだったね。
<TENDOUJI/THE DAY>
(後編に続く)
ARTIST
モリタナオヒコ(TENDOUJI)
TENDOUJIのボーカル、ギター担当
千葉県松戸市出身
幼少期をアメリカ、シアトルで過ごす
28歳の時に中学の同級生と後輩でTENDOUJIを結成
2018年アメリカの大型フェスSXSWに出演の他、BAYCAMP、RUSHBALLなどの国内のフェスにも出演が決定
<TENDOUJI Official HP> http://thetendouji.com
FEATURED
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