映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.6】「演出家になる」についてかんがえた

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こんにちは。映像演出家スミスです。

演出家を十年以上続けているのだが、いまだにふと「なんでこんな仕事を出来てるんだろう?」と幻を見ているような感覚になることがある。就職活動を頑張ったわけでもなく、特別な資格を得ているわけでもない。下積み生活がないわけではないが、いつのまにか今日になってしまった気分だ。幼い頃からの「頭の中」がずっと延長されているような感覚。毎日が夏休み、最後の日。

「どうやったら演出家になれますか」と聞かれることが多いんだけど、やはり答えに困る。かといってなれない訳でもないので、とりあえず僕が辿ってきた道について語っておくことにする。

勉強に挫折した高校生ぐらいから映画監督に興味を持ち、美術大学へ進学する。大学時代に同級生が自主映画を作っているのを横目に見ながら、なんとなく抱いていたイメージが違っている気がしてきて、ひょっとして自分がやりたかったのは映画じゃないんじゃないかと気がつく。映画を作ってる人に比べて、自分に言いたいことがない。いや本当はあるのかもしれないけど、皆に伝えたいわけじゃない。僕が楽しいと思っていることは、皆が面白いねと感じることをいかに見せることができることなんだなと。訴えるんじゃなくて、見せ方を提示したい。ものごとをまた別の一面から見せることによって、こんなにも奇妙で面白い世界が広がっているってことに興味があった。そして、自分を理解していくにつれて、向いている世界が広告にあるんじゃないかなと思い始めた。
自身の思考の仕方、向き不向きを知ることはとても大事なこと。大学で学んだ一番大事なことはこれかもしれない。

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