映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.15】スミス、「新しい仕事」についてかんがえた(その2)

Share on facebook
Share on twitter
Share on google
Share on email
Share on facebook
Share
Share on twitter
Tweet
Share on google
Share
Share on email
Email

しかし今作は、「動」ではなく「静」の空気感から不思議な美しさを感じさせようと試みた。画面は三脚にすえたFIXの画をメインのアングルにした。幾何学的なマンション群を背景とし、その前でマネキンのようなダンスを踊る。カメラに媚びることない、クールな世界観で、観る人の発見を誘発する。さらに止まったアングルにこっそりと逆回転だったり、人を入れ替えて観たりと違和感を仕込んでおく。そうするとはっきりと認識しなくてもどこか気になってしまう。重ねていくことで、どんどんと不思議な世界を構築していく。上品になりすぎないように、ところどころ世界観をずらしたカット(例えば)も入れて、アイドルらしいキッチュさも大切にした。
完成した作品は、ばってん少女隊にとって今までにない仕上がりになったと思う。さて次回はどうするか、そんなことを考えるのが一番楽しい。
さて、今回の質問です。

何度も読み返す本や、繰り返し観たくなる映画は何ですか?(匿名年齢性別不詳)

とにかく忘れっぽいので、一度観た映画でも面白いという感覚だけを残しながら、新鮮な気持ちで観ることができますね。不思議なんですが、映画は繰り返し見ても感じ方はそんなに変わらないんですが、本はどんどんと印象が変わっていきます。文章っていうのは自分を通して、もう一度「映像」を構築しているのかもしれません。
「BE-BOP HIGHSCHOOL 高校与太郎哀歌」を観直すのが好きですね。あと、トトロ。
人生、仕事、恋愛、くだらない質問まで、どんなことでも相談にのります。質問は、twitter:@smith0204へ、性別年齢ハンドルネームをそえて、お願いします。是非。

PROFILE

スミス_slide_resize

スミス

武蔵野美術大学卒業後、竹内芸能企画にてミュージックビデオの第一人者である竹内鉄郎に師事。
2000年から演出家として活動し、映像に特化したアーティストを独自の表現で撮り続けてきた。
情熱的なパーティーチューンを得意としながらも、静謐で奇妙な作品も支持されており、動と静の作風を併せ持つ。
近年では、でんぱ組.incの夢眠ねむとの映像ユニット“スミネム”を結成し、活動の幅を広げている。 コレオグラファーとしても活動中。

Web:smith0204.com
Twitter:https://twitter.com/smith0204

×

ワールドコア株式会社

〒150‐0001 東京都渋谷区神宮前 2-33-8

原宿ビューパレー #1001

TEL:03-6447-1567 / FAX:03-6721-1854

WEB:https://worldcore.jp

©WORLDCORE. All Rights Reserved.