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映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.18】スミス、「歌詞」についてかんがえた

こんにちは。映像演出家スミスです。
編集の仕事を朝方に変えてから、働く時間を減らすことに成功した気がするが、つまりだらだらしていた時間を睡眠に当てて、より締切ギリギリに作業を始めるということになっているのであって、結局ストレスが溜まっていきますね。ちなみにMUSIC VIDEOの編集はほとんど自分でやってます。
前回の続き。MUSIC VIDEOを構成する要素は「曲」と「映像」、そしてもうひとつが今回のテーマである「歌詞」だ。
「歌詞」はなかなか手強いものである。こちらの事情など構うことなく、容赦なく世界観を規定してくる。「ここはパリ」と書かれていれば、歌の舞台はパリなのだ。
といっても、いきなりパリで撮影を決定するわけではない。まずはその世界で何が起きているかを読み解く。主人公が誰なのか、恋なのか仕事なのか、アーティストの創造した世界を一旦、頭の中に想像する。
ここからが演出家の仕事だ。一番大切なことは、歌詞のテーマを見つけること。アーティストが、わざわざ音楽にのせて表現したかったことがなんなのかを見極めることが企画立案の近道だ。余計な要素を剥ぎ取って、シンプルなかたちにしていく。テーマは必ず行間にある。書かれている言葉より、浮かび上がってくる感情が大切だ。悲しいのか、楽しいのか、苦しいのか、寂しいのか。この部分が合致していれば、どんなに舞台が変わっても感情の共有が可能となるので、演出の幅が大きく広がる。
大きいところを演出側に引き寄せたら、今度は細部に目を配っていく。単語ひとつひとつに注目してみる。アーティストが無限の可能性のなかから拾い上げた単語なのだから、きっと意味があるはず。そのなかから映像に必要なものを取捨選択することで、音楽と映像のバランスがとれていく。全部を歌詞の通りにする必要はないが、ときおりシンクロすることで急に耳馴染みが良くなるのだ。MUSIC VIDEOの映像は歌詞を説明するものではないが、歌詞をすっと身体に染み込ませることができる。
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