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映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.22】スミス、「打ち合わせ」についてかんがえた その1
こんにちは。映像演出家スミスです。
この一ヶ月、大阪と東京を何度か往復しており、黙々と新幹線に乗っています。乗る前には夢が膨らみます。なんてったって三時間もある。あの仕事を片付けよう、読み終えていない本があった、軽く編集もしておこうかな、などなど。と、新幹線に乗り込んでPCを開くのですが、とんでもない眠気に襲われます。高速移動による身体への負荷があるのでしょうか。ちょっと新横浜までと気を緩めるとあっという間に名古屋です。最初に弁当を食べるのが良くないのでしょうか。
映像の仕事をしていると、いつも撮影しているように思われるかもしれないが、規模が大きくなればなるほど、準備の期間が長くなる。さて、演出家にとっての準備とはなんだろうか。
まず演出方法を考えること。そのために全体的な方向性を企画発案者(つまり仕事を発注してくれた人)と、最初の打ち合わせをする。どういう映像を作っていくのか、どんな人に観てもらいたいのか、どうして僕に演出を頼むのか。第一回目の打ち合わせには、もちろんイメージを持ってはいくけれども、先にそれを話し出したりはしない。まず相手に語らせることが重要だ。そして会話をしていくなかで、彼ら自身に、イメージを集約していってもらって、一番大事なエッセンスが何なのかを自覚してもらう。そして自分のイメージしてきた演出とどこが折り合って折り合わないかを確認していく。
さて、第二の打ち合わせ。ここは制作部との共通認識作りだ。演出家の一番の仕事は、イメージを現実に落とし込むこと。企画発案者のオーダーを、予算を握る制作部と大まかにつめていく。ロケ地はどうするのか、出演者はどれくらいなのか、一番力を入れるべきところはどこなのか。広大なイメージの世界から、建設予定地を切り抜いておく作業だ。内容は決まっていなくても、自分が一番大事に思っている部分をスタッフで共有しておく。それと照らし合わすことで、あらゆることがジャッジしやすくなる。そこからは自問自答で、演出内容をまとめていく。
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