【Interview】その音楽は、世界を旅しながら想いを積み重ねてゆくーーKAO=S、最新作『AMRITA』を語る。

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KAO=S

“人類愛的な視点”で

――KAO=Sの楽曲を聞きながらいつも強く感じているのが、1曲ごとの世界観をとても大切に表現していること。

川渕:そうですね。しかも、そのメッセージがたとえ辛辣であろうと、大きな意味での愛で包み込んでいるとも思っています。

山切:まさに、人類愛的な視点でね。

――そこが、大切なんでしょうね。

山切:こうなって欲しい、こういう方向へ人類が向かって欲しいという想いをつねに胸に抱きながら表現しているように、大きな意味で人に対する想いや愛を歌ってゆくのがKAO=Sなんだと思います。

川渕:しかも今は、その想いをネットを通して世界中へ伝えていける。事実、KAO=Sは海外でも多くパフォーマンスを行い続けているように、日本をベースに活動をしていますけど、視点はつねに世界を観ているのも間違いないです。

――実際に、いろんな国でライブ活動を行っていますからね。

川渕:国自体はトータルでも2桁超えたかどうかですけど、定期的に海外へ足を運んでいるのは確かです。

<KAO=S en Salón del Manga de Alicante on April 8th, 2017>

――その国へ足を運ぶことで、そこでインスパイアされる想いがあれば、それが音楽性にも反映されてゆくわけですよね。

川渕:そうです。今年も、2月にニュージーランドへ行ったんですけど、そこで見た景観や太陽、その国に暮らす人たちの穏やかさ。そういうものにインスパイアされて生まれた楽曲もあるように、旅の経験を糧に楽曲が生まれることは多いです。

――自身のウェブサイトやYouTube上でも最近公開した『AMRITA』のMVは、ニュージーランドで撮影したものなんですか?

川渕:KAO=Sが2月にニュージーランドへ行ったことを知っている方々からは、「あれはニュージーランドで撮影したの?」と聞かれるんですけど、実は国内です(笑)。とある秘境の地で撮影を行いました。
今回、レッド・ホット・チリ・ペッパーズやセリーヌ・ディオンなどの作品を手がけてきたサウンドプロデューサー/エンジニアのKenji Nakaiさん、ローリング・ストーンズ唯一の日本人公式フォトグラファーの有賀幹夫さん、映像ディレクターの野田智雄さん、その方々と一緒にKAO=Sの作品(アルバム『AMRITA』)を作るプロジェクトを進めていく中、映像ディレクターの野田さんが、この場所を探し出してくださいました。

<KAO=S – AMRITA [Official Music Video]>

――荘厳で雄大な景観を背景に描いたあの作品は、まるでスケール大きな映画作品のダイジェスト版のようにも見えました。中でも、川渕さんのパフォーマンスには、目も、心も強く惹かれました。

川渕:わたしはもともと、殺陣やアクション、ミュージカルにモーションアクターなど、身体を使って見せることを仕事にしてきました。だから山切さんのように最初から音楽をやっていたわけではなく、KAO=Sを通して音楽に触れ合うようになったんです。

――ということは、KAO=S以前に歌ったりという経験は…。

川渕:ミュージカルで歌った経験はありましたけど、シンガーとして舞台に立って歌いだしたのはKAO=Sをはじめてからです。

その瞬間から「リードシンガーの座は譲ろう」と素直に思えている自分がいました。

――まさか、川渕さんが歌い始めたのはKAO=Sからだったとは…。それ、衝撃です。

山切:これはKAO=S誕生の話になるんですけど。僕らが出会ったのは、僕も出演していたライブに、彼女が他の方のステージを観に来ていたことがきっかけなんです。僕のライブ中、彼女はずっとにこにこしながらライブを観ていました。その姿が舞台上から観ていても強く印象に残っていて、ライブ後に僕から話しかけました。そのとき「何をやっている方なんですか?」と聞いたら、殺陣やモーションアクター、さらには女優もやっていると。その話を聞いて彼女の存在が気になって、ちょうど翌週に殺陣のパフォーマンスを行うというので観に行ったんですね。そのときに見た動きが素晴らしく、しかも強く惹きつけられるものがありました。
そこから、「あなたの殺陣を用いたパフォーマンスを活かすための楽曲を作ります」と言って作り上げたのが、今でも演奏している『桜の鬼』(アルバム『AMRITA』にも収録)というインストナンバーであり、そこからKAO=Sは始まりました。
最初は、楽曲に合わせ殺陣を披露するなどのパフォーマーとしての役割でしたが、声がすごく良いことがわかってからは、少しずつ語りや歌の曲も増やしていきました。

――山切さん自身、ソロとして活動を続けてきたように、メインの座を川渕さんへ譲ることへ抵抗はありませんでした?

山切:それまでの僕は、ソロはもちろんですが、自分がメインのバンドしかやったことがなかったんですけど、彼女と初めて一緒のステージに立ったときから、お客さんたちが彼女へ強く惹きつけられてゆくのを観て、「あっ、俺はこの人には勝てないな」と思いました。実際に彼女がステージで歌ったときにも同じことを感じて、その瞬間から「リードシンガーの座は譲ろう」と素直に思えている自分がいました。それに、KAO=Sに関しては、自分が全体をプロデュースするほうが楽しくなってきたこともあって、彼女を真ん中に据え、そのまわりを僕がデコレーションしてゆく形へ自然と変わっていきましたね。

――今でも、曲によっては山切さんも歌っていますよね。

山切:その曲に僕の歌声が必要だったら歌います。

川渕:KAO=Sは、ツインヴォーカルという色も強く打ち出していますし、中には、山切さんがメインの楽曲もありますから。

山切:そこは、その楽曲が求める色によってのバランスなんでしょうね。

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