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Nozomi Nobody対談連載【Origin Vol.3】×写真家・Fujii Yui「なぜ惹かれるのかー?」女子の思う孤独の魅力
孤独の魅力
Nozomi:撮るときにさ、相手のどういうところを引き出したいなって思う?
Yui:うーん…あんまり笑顔とかには興味ないかもな。真剣な表情とか、女性的な表情とかにはっとするな。特にいつも笑顔でハッピーみたいな子とかだと余計にそういう顔がみたいなとか…。
Nozomi:ちょっと普段隠れて見えてないところ。
Yui:うんうん。あんまり太陽みたいな写真は撮らないかも。
Nozomi:確かにそうだよね。
Yui:明るさとかよりは、陽と陰だったら陰の方の人間性に興味がある。結局そこに自分のパーソナルな部分を結び付けてるんやろな。
Nozomi:自分のね、うん、なるほど。
Yui:私もそんなに明るいタイプじゃないから。
Nozomi:あはは
Yui:明るくいようとはしてるよ、すごい。お母さんはそういう人だからすごい憧れるし、そうありたいなと思って接してはいるけど、作品てなるとやっぱりそっちの方に傾くの。
Nozomi:そうだよね、私も歌詞には結構暗いこと書いてる…。
Yui:うん、ノゾミちゃんはその辺同じ匂いを感じる(笑)。こうやって喋ってるとすごい明るいけど、でも作品聴くとやっぱさ、勝手にシンパシーを覚えるというか。明るい部分ももちろんすごい魅力やろうけど。
Nozomi:何に惹かれるんだろうね、そういう影の部分みたいなのの。私前回のアルバムは、生きてることの寂しさみたいなのがテーマで…『We Are Always a Bit Lonely』っていうタイトルなんだけど、
Yui:孤独や。
Nozomi:そう、いつもちょっとだけ寂しいっていう。
Yui:基本的に全員孤独やん。私はもう小学校くらいの時に「孤独」ってすごい思った(笑)。
Nozomi:あはは
Yui:誰といたって結局は…
Nozomi:あぁでもそれはすごいわかる。小学校の頃とかってさ、「大人になったら〇〇一緒にしようね」とか言ったりするじゃん。でもしないんだろうなって本当はわかってる。
Yui:そうそう、すごい察しちゃってるっていうか。中学校のときとか、最強に寂しさがピークで、友達といる時間が永遠に続けばいいと思ってた(笑)。
Nozomi:可愛い(笑)。
Yui:本当に寂しかった。でも何か察するんやろうね。「あぁ孤独っていうのはずっと隣にいて、死ぬときも一人だ」って。「孤独」っていうことを大前提に生きてる。
Nozomi:うんうん。
Yui:でも寂しさとか孤独って魅力。陰の方がすごい魅力を感じる。
Nozomi:うん、何か強さがあるよね、そこに。孤独とか一人でいることとか。
Yui:心の奥底のベッドみたいな部分ていうかさ、ずっとこう、あるから。逃げもせずずっといる。
Nozomi:じゃぁそういう自分の持ってる感覚と近しいものを持ってる人に惹かれるっていうことなのかな。
Yui:それはあると思う。寂しさだけではなくて、その中の強さみたいなものはずっと撮っていきたい。
「だって人間死んじゃうから」
Nozomi:ふじこちゃんはどういう写真が好きとかある?
Yui:静かな写真が好き。
Nozomi:あぁでもふじこちゃんの写真はすごい静かだよね。
Yui:そう言ってもらえるとすごい嬉しい。
Nozomi:アミちゃんのアジサイのとかは本当に静かな写真だなと思う、奇麗。
Yui:人間そのものが尊いなっていう感覚があるから、
Nozomi:うーん、人間そのものが尊い。なるほど。人間そのものに対する愛情がある?根幹に?
Yui:その人っていうより全人類に対してっていうか(笑)。
Nozomi:すごい大きい話しだね(笑)、でもそうかぁ、すごいな。
Yui:だって人間死んじゃうからさ。生きてることがまずすごいやん。2~3歳くらいのとき、ひいおばあちゃんのお葬式の日に雨が降ってたっていうのが一番古い記憶で、その記憶をずっと反芻してる。雨降ってて、棺にひいおばあちゃん入ってて、その記憶だけが永遠に毎日思い出す記憶。そのことを毎日考えながら生きてる。
Nozomi:あぁ~…何かすごい納得しちゃう、そんなの聞いたら。
Yui:質感とか重みとか生命力の強さみたいなのがある写真は、そういう自分の記憶と相まる部分があるから好き。
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