タイラダイスケ (FREE THROW)【生活と音楽 Vol.9】× モリタナオヒコ (TENDOUJI) (後編)「TENDOUJIは最初で最後のバンド」

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情熱とアイディアを持って「生活」と「音楽」を両立させている人にフォーカスを当てて話を聞いていく対談連載「生活と音楽」。
第9回目となる今回はロックバンドTENDOUJIのギターボーカル、モリタナオヒコ君に話を聞いた。
前半では彼の生い立ちから音楽の目覚め、そしていよいよTENDOUJI結成を決意するまでの話を聞いた。その決意のタイミングは、彼が28歳になろうとする時期。一般的には「遅い」と言われかもしれないタイミングの中で、抑えきれない衝動に導かれて始まった彼らのバンド活動はどう進んでいったのか。またその裏側にはどんな「生活」があるのか。

Interview & Text:タイラダイスケ (FREE THROW)・Photo:おみそ、石崎祥子


 


<TENDOUJI/Get Up!!>

「つまんねー日々」を打破するために決意したバンド活動

タイラダイスケ以下タイラ):前半ではバンドをやろうと決意するまでの話を聞いたんだけど、じゃあタガがいっこ外れていざちゃんとバンドをやろうとなった時に…でも楽器は出来ないわけだよね?

モリタナオヒコ(以下モリタ):楽器は出来ないっす(笑)。

タイラ:じゃあどうしようと思ったの?まずギター買った?

モリタ:ギターは持ってたんすよ。大学生の時にどうしてもバンドやりたくて。で、買ったんすけど、結局バンドやらないし。

タイラ:バンドやるというか、6年通うくらいだったら大学にそもそも友達すらそんな居ないでしょ(笑)。

モリタ:いないっす、0人っす。0人なんすよ。

タイラ:ケンジくんとヨッシーとずっと遊んでたからねぇ。

モリタ:そうそうそう。だから二人を引っ張り出してきて曲作り始めたんすよねぇ。最初は俺が無理やりドラム叩いて、ドラムボーカルで三人組だったんですけど、フジロック観てから、ちゃんとドラマー入れてやりたいなって。

タイラ:じゃあレコード会社で働いて4年くらい経って、HAPPYとかYogee New Wavesとかが出てきて、「ちゃんとバンドやりたい」って思った28歳くらいの時はケンジくんもそういう気持ちだったの?

モリタ:そうです。そのタイミングが同じだったのが良かったっすね。

タイラ:でもケンジくんは音楽のルーツはナオくんとは違うでしょ?

モリタ:ケンジは全然違います。むしろケンジはただスターになりたい(笑)。

タイラ:ケンジくんはそれまでは何やってたの?

モリタ:ケンジはずっとバイトやってて。ほぼプータローかな。何もやってなくて。でも1回ふたりで海外旅行行ったんすよ。

タイラ:今度は家出じゃなくて旅行ね。

モリタ:はい(笑)。フィンランド行って、すごい楽しくて。でも「日本帰ったらまたつまんねー日々始まんだぁ」みたいな。で、ケンジが「ちょっとマジで日本しんどい」「なんかやろうよ」みたいに言い始めて。「いやこれもうバンドしかねぇなぁ」みたいなのを何となく思ってたんで、帰って来て「バンドやろう」ってヨッシーを誘ったんですよね。そしたらヨッシーは「わかった」ってすぐ仕事辞めてきて。

タイラ:物分かりいいねぇ。

モリタ:ヨッシーもホント(仕事が)辛そうだったんで。

タイラ:なるほどね。じゃあ28歳くらいの時に曲作りを始めて、3人でTENDOUJIが始まって。その時はナオくんはドラムボーカルだよね?ギター、ドラム、ベースって感じの3ピースバンド?

モリタ:そうっすね。俺がドラムボーカルで。まぁ酷かったっす。あれは酷かったっすねぇ。

タイラ:3人とも初めてのバンドなんだよね?28歳で初めてバンドを組むってとこがそもそも珍しい話だとは思うんだけど。

モリタ:そうですねぇ。今思えばなんも考えてなかったっすからねぇ。

タイラ:もちろん単純に楽しいっていうのはあるかもしれないけど、28歳っていうと、一般的には初めてのバンドとしてはスタートが遅いって思われると思うんだよね。例えば高校生の時にバンドとかやっていたら28歳の時にはバンドマンとしては10年選手なわけでしょ?それが28で始めるって事はその人たちと比べてもしかしたら何周か遅れてのスタートになるかもじゃない?まぁ関係ないっちゃ関係ないけど、一般論で言うとそれって結構もうしんどいなって思うような気がするんだけど…その時、不安とかはなかったの?

モリタ:これが不思議なくらいなかったんすよ。

タイラ:えぇー!

モリタ:これが一番、今思えば不思議だなーと思うんですけど、不安っていうのは0だったんすよね。

タイラ:「俺らは絶対いける!」みたいな?

モリタ:「いける」っていうか、もう楽しくて。これまでの何もない日々に比べたら、音楽を作ることが楽しすぎて、初めて音源作った時からもう、「ヤッバ!」みたいな。「俺ら天才じゃね?」みたいな。今聴くと全然天才じゃないんですけど。


<TENDOUJI/SALV.(DEMO)>

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