Blog
タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.11】×竹澤浩太郎(Wanna-Gonna)(後編) 『「生活」を救う「音楽」と、「音楽」を救う「生活」』
音楽も仕事もフルでやった方が絶対いい
タイラ:もう1個ちょっと深く聞きたいんですが、とにかく続けたかったっていう風な話があったと思うんだけど、続けたい理由ってなんだったのかな?どこにバンドを続けるモチベーションみたいなものをみんなが持ってたのかな?
竹澤:難しいですね…やっぱり良い曲が出来た時のあの喜びとか、ライブをやってみんなが聴いてくれてるなっていう時の喜びっていうのは、最高なんですよ。だからその喜びに、奇麗な言い方をすれば、常に貪欲というか、求めてるから、良い音楽を作り続けたいっていうのはあって。
タイラ:そういう欲求があるんだね。曲が完成して、それを人に聴かせる。で、リアクションをもらうっていうところがやみつきになるというか。
竹澤:ありますあります。でも、その制作もスムーズに進むばかりではなくて。スタジオの地獄の時間とか、昔からそういうのはあったんで。4時間入って3時間半何も生まれないとか。それでも、やっぱりなんかあの喜び…FUJIROCKとかもそういう意味ではご褒美だったっていうか。そういうのがちょっとでもあると、続けられるのかなっていうのはありますね。
タイラ:なるほど。今バンドについての話を聞いたけど、今やってる仕事に関しては、どういう風な思いでやってるのかな?大変な事はいっぱいあると思うんだけど、仕事自体は楽しくやってるって感じ?
竹澤:僕は結構楽しい方なんですよね。
タイラ:あー、だったら素晴らしいね。
竹澤:結構それもメンバーによってそれぞれなんですけど、僕は大学院の時から、研究と音楽っていう2つをやってたんですよね。それが今も研究職で。
タイラ:じゃあ大学4年生の時に、さっき話してくれて気付いたような、「研究する楽しさ」や「音楽とはまた違う喜び」みたいなものの延長線に今も居られてるっていうことだね。
竹澤:それは思いますね。
タイラ:それはすごく幸せなことだね。
竹澤:そうなんですよ。だから幸せだなっていうのは思います。
タイラ:じゃあ仕事でもバンドでもどっちでも、もちろんやってる事は違うんだけど、喜びだったり興奮みたいなものは感じながらやれてるっていうことかな。
竹澤:そうですね。もう本当に違うんですけどね。会社でも音楽やってることは自分から言ってないんで(笑)、だからもうこれだけ連休使って何やってんだろとか思われてると思うんですよ(笑)。だけどそれはそれでもう良くて、全然違う人、っていう感じですね。両方が。
タイラ:逆に、全く違うっていう部分が前提にありつつなんだけど、このバンドと仕事とかって良くも悪くも相互作用とかあったりするの?例えば仕事が上手くいくとバンドも調子が出るとか。
竹澤:うーん、どうだろう…でもそれはあると思いますね。奇麗事なんですけど、どっちも頑張ってる方がいいですね。どっちか手を抜くと、どっちかで穴埋めが必要になるんですよ、やっぱり。例えば大学院の時とかそうだったんですけど、研究の手をちょっと抜いてやってると、バンドの時間削って研究やらなきゃいけなくなるんで、どっちも決められた時間は常にフルでやっとく方が、どっちかに邪魔をしないっていうのはすごくある気がします。どっちもフルでやった方が個人的には絶対いいと思うんですよ。
タイラ:使える時間は当然限られてるから、その限られた時間で100%頑張り続けてないと、片方が80%になると、もう片方の100%を振らなきゃいけない。
竹澤:人によると思うんですけど、僕は多分そういうタイプの人間で、どっちも大事にした方が精神的にバランス良いですね。
タイラ:それは現段階では意識してやってるし、やれてるって感じかな。
竹澤:そうですね、そう思います。大学の研究も忙しい時もあったんですけど、今思うと結構楽しかったんですよね。
FEATURED
- 現在はデジタルアーティストとして活動する元音楽プロデューサーの月光恵亮氏が無観客配信トークライブ
-
タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.1】× 安孫子真哉(KiliKiliVilla)
「家族との生活」と「音楽の場所に戻る覚悟」(前編) - タイラダイスケ (FREE THROW)【生活と音楽 Vol.9】× モリタナオヒコ (TENDOUJI) (前編)「何にもなかった生活に寄り添い続けた音楽」
- 山崎まさよし、小沢健二などで知られるベーシスト・中村きたろー、プロアマ問わず楽曲のベース演奏を依頼出来る「WEB BASS FACTORY」をスタート
- タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.15】×マツザカタクミ(Awesome City Club)(前編)「普通」からの逸脱願望から始まったマツザカタクミの「生活」と「音楽」