Blog
未来のDASEINに向けて…。結成&デビュー20周年ライブレポート!!
6月19日(土)と20日(日)の2日間、DASEINは赤羽ReNY alphaを舞台に『DASEIN 20th Anniversary TOUR 2020「TWENTY△▽TRINITY」~夢つれて おもへば一夜 二十年~』と題したワンマンライブを行なった。本当なら全国ツアーという形で、DASEINの結成20周年を祝う予定だった。それでも、20周年という喜びのひとときをファンの人たちと共に祝えたことは、2人にとっても嬉しいことだった。ここでは、6月20日(日)の公演の模様をお伝えしたい。
前日に、20年間の歩みを集約したライブを見せたDASEIN。その続きとなる2日目でDASEINが最初に示したのが、これからのDASEINの姿だった。
ライブの冒頭を飾ったのが、まだタイトルが決まってないDASEINの「最新曲」。それは、歌始まりのように、触れた瞬間から気持ちを高くアゲてゆく楽曲だ。そこへ組み込まれたサウンドが、とにかくハイテンションでハイエナジー。しかもハイテンポのように、ハリケーンのようなデジロックナンバーへ巻き込まれたとたん、熱狂の中へ身体が一気に吸い込まれてゆく。めちゃくちゃエモい楽曲だ。何より、この曲に触れたとたんに理性という感情がどんどん薄くなりだしていった。まだ冷静さは残っている。でも、舞台上の姿が、いつも以上に眩しくて目が、心が眩みそうだ。
「新曲」の勢いを継続しながらも、場面の色を塗り替えるように、DASEINは、続けざま新曲(※厳密にはセルフカバー)の「五月雨」を演奏。同じように疾走した楽曲だが、そこには胸をキュッと揺さぶる哀愁という香りが含まれている。その切ない感覚が、高陽した気持ちに酔いしれるという美味しい味を注いでいった。掛け合いの場面では歌えないハンデを身体で示そうと、観客たちが大きく手を上げ、想いをぶつけていたことも伝えておこう。新たなDASEINも、とても刺激的だ。
楽曲が進むごと、高ぶった気持ちを放出したくて身体が熱く疼きだす。そんな騒ぐ気持ちへしっかり応えるように、DASEINはハード&ダンサブルな「漣」を突きつけた。激しく躍動するダンスビートに身を任せ、フロアを埋め尽くした人たちが、その場で心地好く飛び跳ねていた(正確に言うなら、身体を上下に大きく揺らしていた)。Rickyの届ける、胸を爽やかにくすぐるメロディアスな歌も気持ちを嬉しく跳ねさせる。DASEINが作りあげたアッパーな高揚感を全身にまといながら、ずっとずっと跳ね続けていたい。
序盤で見せた、DASEIN流のアゲなパーティロックの世界。これが、21年目を迎えたDASEINのリアル。その熱狂を抱きながら次に届けたのが、 重量感を持ちながらも躍動したビートも印象的。だけど、それ以上に愛しい人(仲間)たちへ「手を繫いで」と繋がりあう喜びと想いを投げかけた「大切な人へ」。Rickyの心温まる歌声に触れていたら、両手でギュッと抱きしめられたような温かさを覚えていた。互いにこの関係を築いているからこそ抱く感謝の想いと、消えることのない愛情。愛おしい人への素直な気持ちを、Rickyは告白するように歌っていた。いや、これはDASEINを好きでいてくれる人たちへ向けた2人からの感謝のラブレターだ。「いけるところでいこう」。その言葉のように、これからもずっといけるところまで共にいこうじゃないか。「まだまだ幸せになろうぜ」と言ったRickyの言葉が、胸に温かく染み込んでいった。
「今日はDASEINの未来を届けたいと思います」と語ったRickyの言葉に続いて披露したのが、昨年から起きたコロナ禍の時期に発売した「待宵影ーマツヨイカゲー」だ。こちらも最新モードのDASEINの楽曲でありながら、胸にエモーショナルな熱を注ぎ込むDASEINらしさを感じさせる歌。楽曲が持つハード&ワイルドでデジタルなダンスロックの上で、高陽した歌声を雄々しく、ときにメロウに歌うRickyの声もとても胸に心地好い。
JOEの猛り狂うドラムビートが炸裂。轟音を撒き散らしながら「レジスタンス」が駆けだした。演奏が進むごとに吹き荒れる音の風を、楽器陣が大きく膨らませてゆく。その上で、雄々しく高らかに歌うRickyのシャウトした声が、気持ちを熱く揺さぶる。これは革命だ。DASEINの中に生まれた、気持ちをバーニングさせるデジロックな革命曲だ。荒ぶる演奏が巻き起こす衝撃が、嬉しいくらいに身体を、感情を掻き立てる。
それまでの熱した空気を塗り替えるよう次にDASEINが届けたのが、「歩」。重厚さを抱きながもゆったり雄々しく進む楽曲の上で、Rickyが沸き立つ想いを高らかに歌いあげていた。とても胸にドラマを描きだす楽曲だ、まるで大河ドラマや大作映画のテーマ曲を聞いているような気分。Rickyの歌声に、演奏陣が作り上げる壮大でシンフォニックな世界へ、心が釘付けになっていた。DASEINが描きだす世界へ浸り、未来を夢想しながら、いつの間にか微睡みを覚えていた。
大地を揺さぶり、雷鳴を呼び起こすような演奏だ。森羅万象を司るドラマを描くように進むJOEのドラムプレイ。途中、観客たちの音と拍手によるコール&レスポンスも登場。壮大かつ長大なドラマを描くようなJOEの雄々しきドラムソロのコーナーを挟み、ライブは後半へ。
ふたたびこの空間へ火傷しそうなくらいの熱を注ぎ込むように、DASEINは「葬れ」を奏でだす。重厚で胸を奮わせるエレクトロ×バンド演奏が、今にも破裂しそうな緊張感を抱きながら、熱した感情のマグマを身体中に溜め込んでゆく。今にも爆発しそうな感覚だ。胸の内に熱をじっくりと溜め込みながら、情熱を燃やす機会を探るようにRickyは「葬れ」を高らかに歌っていた。
壮麗な音が会場中を包み込む…。Rickyの凛々しい歌声が、フロア中に響き渡る。さぁ、そのタイミングは訪れた。溜め込んだ気持ちを放熱するように、DASEINが突きつけたのが「BREAK←SHAKE→BRAIN」だ。クールでスリリングな演奏と歌声は、次第に熱と高陽を高めながら、観客たちが沸き立つその瞬間を待っていた。サビ歌を通してRickyは、観客たちの感情に熱した歌声の刃を突き刺してゆく。とてもスケール大きな楽曲だ。フロア中の観客たちが身体を揺さぶり、腕を振り上げながら、Rickyが魂の導火線に付けた火を、少しずつ燃やしていった。歌が終盤へ差しかかる頃には、会場中の人たちが大きく身体を揺さらずにいれなくなっていた。
「この曲で俺たちは出会いました」。とてもスリリングでラウドなデジロックなサウンドだ。そこへRickyのシャウト声が重なると同時に、楽曲は一気にスパーク。DASEINは、高ぶる気持ちを荒々しい姿のままに突き刺すよう「今に勝る時はナシ 今に敗けるよりはマシ」を演奏。感情のマグマを一気に放出させるように、DASEINは重厚で刺激的な音の刃で、会場中の、配信を観ている人たちの身体をグサグサと刺激してゆく。Rickyの声へ誘われるようフロア中から無数の拳が突き上がり、掌が大きく揺れていた。
高まり続けるRickyのシャウトした声。バーストした演奏が。さらに熱を求めるように破壊的な音を塗り重ねてゆく。「イケるところまでいこうぜ」「我、思う。故に、我あり」。Rickyの言葉に続けと飛びだしたのが「COGITO ERGO SUM」だ。まるで重い鉄槌をブンブン振り回すような重厚な音が身体を、意識を騒がせる。Rickyも、雄々しい声を響かせ、観客たちに刺激的な歌声の雨を降らせていった。どっしりとしながらも大きく躍動するリズムに合わせ、フロア中の人たちが高く掲げた手を振り、身体を大きく揺さぶり続けていた。このまま、イケるところまでイカせてくれ。火照った気持ちはイクところまでイカないと収まらない。本能が求めたエクスタシーは、まだまだ続きを求めていた。
会場中へ壮麗なエレクトロ音が絨毯のように広がりだす、そこへ刺激を注ぐようにJOEのドラムを軸に据えた演奏が杭を打つように響きだす。その演奏は、次第にドラマを描きながら、「唯、此処に在る事が愛しくて」と変化。フロア中では数多くの蒼いペンライトの光が揺れている。アンコールの始まりは、胸を嬉しく騒がせる躍動した演奏と心を熱く揺さぶる抑揚したメロディアスな歌がクロスオーバーした「唯、此処に在る事が愛しくて」だ。その歌は、嬉しいくらいに高陽した高ぶりを与えてゆく。Rickyの歌声に心が奪われ、離れられない。気持ちを前へ動かす温かい想いが、嬉しいくらいに感情をギュッと抱きしめてゆく。歌に溺れたい。激しい楽曲なのに、すっかりRickyの歌に恋をしてしまっていた。
次に届けたのが、最新シングルの「泡沫なる夢幻」。とてもスケールの大きな、スペイシーなデジロック/ダンスビート盤のスタジアムナンバーという感覚を、この歌には覚えてゆく。それくらい、触れた人の心を揺さぶる温かく前向きなメッセージと、気持ちを未来へ突き動かす躍動した音が脈動している。Rickyの歌声に想いを傾けずにいれない。今は、この歌が届けた夢に浸っていたい。
間もなく訪れる夏という季節をひと足早く一緒に楽しもうと2人は、DASEIN流の解放感を満載した極上のパーティポップチューン「I miss you」を届けてくれた。背景には夏の海原の映像も反映。気持ちをアゲアゲにしてゆく楽曲へ誰もがライドし、ともに笑顔ではしゃいでいた。愛しい人へ恋心満載で呼びかけるRicky、その誘いに胸をドキドキ騒がせながら、会場中の人たちが心地好く身体を横に揺らし、掲げた手を大きく振りながら、熱い歌の紫外線を身体いっぱいに浴びていった。
「もっともっと共鳴しあおうぜ!!」。最後にDASEINが届けたのが、「共鳴り」だ。大きく手を振るRickyの動きに合わせ、フロア中の人たちも大きく手を振りながら、舞台上のRickyやメンバーたちと心を共鳴しあってゆく。 これは、DASEINと僕らが共に歩み続けるための約束の歌。「共鳴り」に触れながら、このまま現実を消し去り、ただただ無邪気に戯れていたい。間もなくパーティは終わってしまう。でも、音の鳴りが止まるその瞬間まで、思いきり全力で、無我夢中でDASEINの作り上げたパーティに溺れていたい。何もかも忘れてどっぷりと浸っていたい。Rickyの煽りへ呼応するように突き上がっていた数多くの拳が、それを物語っていた。
「結成20周年、デビュー20周年お祝いしてくれたみなさん本当にありがとうございました。これからもよろしく」。そうRickyが告げたあとに、21回音を鳴らし、ライブの幕を閉じていった。
最後の最後に、DASEINはおまけの一曲「明後日へ」をプレゼント。「最後に前向きになれる曲を。心はいつでも明後日へ」。その言葉を合図に飛びだした「明後日へ」は、身体を熱く騒がせる超アゲアゲでアッパーなパーティ曲。フロア中の人たちが我を忘れ飛び跳ねれば、Rickyと一緒にタオルを振るなど、カラフルな音がはしゃぎまわる空間の中、DASEINのメンバーたちと一緒に、無邪気な少女たちに戻ってはしゃいでいた。その時間だけでも、現実どころか、理性も消し去って無垢な乙女に変えてゆく。このひとときが最高だ!!
PHOTO:岡本麻衣(ODD JOB LTD.)
TEXT:長澤智典
<6/19_SET LIST_赤羽ReNY>
「絶望の花」
「Yの黙示録」
「まぶしくて」
ーMC&換気ー
「待宵影ーマツヨイカゲー」
「キ・ミ・ダ・ケ」
「無情の雨」
ーMC&換気ー
「走馬灯」
「闇」
ーDr soloー
「狼煙」
「ケリをつけろ」
「金輪際」
「愛のために夢のために」
-ENCORE 1-
「流離人」
「君の街に降れるオリオン」
ーMC&換気ー
「泡沫なる夢幻」
「我ここに在り」
<6/20_SET LIST_赤羽ReNY>
「新曲(タイトル未定)」
「五月雨」
「漣」
「大切な人へ」
「待宵影ーマツヨイカゲー」
「レジスタンス」
ーMC&換気ー
「歩」
ーDr soloー
「葬れ」
「BREAK←SHAKE→BRAIN」
「今に勝る時はナシ 今に敗けるよりはマシ」
「COGITO ERGO SUM」
-ENCORE 1-
「唯、此処に在る事が愛しくて」
「泡沫なる夢幻「
ーMC&換気ー
「I miss you」
「共鳴り」
ーおまけー
「明後日へ」
―――――――――――――
Black DASEIN 結成20周年記念配信GIG 2021 「人生儀礼」 ~ダー愛し 働き倒した 二十年~
■日程:7月24日 (土)
■会場:目黒LIVE STATION
■配信時間:18:30~スタート
■配信チケット:4,500円
■配信URL:https://twitcasting.tv/megurolivest/shopcart/83822
■配信内容:約150分の暴走GIG
■出演:Black DASEIN
ー麺婆ー
Vocal:力
Drums:上
Guitar:少
Bass:流 (ヘルプ)
Black DASEIN 爆走20周年記念配信GIG 2021 「人生儀礼」 ~黒磨き 暴れ倒した 二十年~
■日程:7月25日 (日)
■会場:目黒LIVE STATION
■配信時間:18:00~スタート
■配信チケット:5,500円
■配信URL:https://twitcasting.tv/megurolivest/shopcart/83823
■配信内容:約150分の爆走GIG + 約30分の打ち上げ
■出演:Black DASEIN
ー麺婆ー
Vocal:力
Drums:上
Guitar:少
Bass:典 (体験モニター)
====================
DASEIN オフィシャルサイト
http://dasein-official.com
DASEIN twitter
https://twitter.com/dasein_555
JOE BLOG
https://ameblo.jp/joe-doramusuko/
Ricky オフィシャルサイト
http://hyperneosoloist.com/ricky/
Ricky BLOG
https://ameblo.jp/ricky-soloist
Ricky twitter
https://ameblo.jp/Ricky_A_Prmkv
FEATURED
- デヴィ夫人、W 祝福!同居人、加藤万里奈の大学卒業&歌手デビュー報告‼
- 現在はデジタルアーティストとして活動する元音楽プロデューサーの月光恵亮氏が無観客配信トークライブ
-
タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.1】× 安孫子真哉(KiliKiliVilla)
「家族との生活」と「音楽の場所に戻る覚悟」(前編) - タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.1】× 安孫子真哉(KiliKiliVilla) 「家族との生活」と「音楽の場所に戻る覚悟」(後編)
- 【Interview】結成30周年目前にしてなお「音楽的に評価されていない」と語るフラワーカンパニーズ、自主レーベル設立で切り拓く突破口