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LA音楽生活15年・Layla Laneヒデの【原稿料頂いたのでお話します Vol.8】 夢叶った パリス・ヒルトンに会えた しかも…
ここで僕はがっかり。だってこんなにいい感じで既にやってるなら自分が提案する必要もなければ、僕だって必要ない。せっかく書いてきた手紙も渡したらアホだ。このまま無残に捨てられるピンクの封筒入りの手紙が超不憫かつ滑稽に思えた。
こんな感じでしょぼーんとしているところにパリスたん登場。来客は相変わらず多くはない。他のファンが普通に話しかけ一緒に写真を撮ってる。「いいや、僕もただのファンとして写真だけ撮ってもらって帰ろう」と写真を一緒に撮ってもろた。で、そそくさと帰ろうとしたが、どうせならさっきの歌に感動したことだけでも伝えていこうと思った。そこで一度店内から出るも、引き返して再び話しかける。
「パリス、もう帰ろうと思ったんだけど、一つだけ伝えておきたいことがあるんだ。」
「うん、なぁに?」
「実は僕は今日、アナタに一緒に音楽作りませんか?と提案をするつもりで来たんだ。僕はレトロポップ的な音楽をやってるんだけど、アナタの声でそういうのやったら絶対いいなと思って。で、さっきアナタを待っている間にこの店内で素晴らしい曲がかかってたの。僕がまさに思い描いてた雰囲気で、あまりに良すぎてぶっとんだからすぐに誰の曲か調べてみたわけ。そうしたら、それがアナタの曲だったの。アナタがこんな感じの曲を既にやってること知らなかったのは申し訳ないけど、僕は本当にぶっとんだんだ。僕はそういう感じの音楽を一緒にやろうと提案したくて来たんだけど、アナタはもう既にやっているからその提案は却下。こんな素晴らしい音楽をもっと作ってください。今の音楽界ではこういう曲ってなかなか食い込めないけど、アナタのような影響力のある人間が、こんな素晴らしい感じでやればまた新しい波が広がると思うんですよ。」
「あぁ、ありがとう!」
で終わるはずだったのだが、パリスたんが続けて口を開いた。
「アナタの曲、私に聴かせてよ。私のEmailアドレスあげるから送ってよ」
そして周りの人に聞こえないように、僕の耳元でメアドを囁くパリスたん。そして最後にはハグ&ほっぺにチュウときた。
素晴らしいことはいつどんなタイミングで起こるかわかりません。いつ起こってもおかしくありません。起こるまでやめない、それだけなのです。
PROFILE
Hidehito Ikumo
アーティスト/ソングライター/プロデューサー
ロサンジェルスを拠点として日米で音楽活動中。
世界のトップミュージシャン達より高い評価を受け、ビートルズのリンゴ・スターとも共演。ネットワークも広く、自身のプロジェクトにはJim Keltner (John Lennon, George Harrison, Bob Dylan, etc)、Dean Butterworth(Good Charlotte)、David J Holman(Olivia Newton John, No Doubt)なども参加している。レトロポップユニットLayla Laneとしては2010年日本でメジャーデビュー。
Layla Lane:http://www.facebook.com/laylalanemusic
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