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映像演出家・スミスの人生相談【きょうもスミスがかんがえた Vol.21】スミス、「夜」についてかんがえた
夜の撮影で使われる光は、基本的に人工的なものだ。光をあてたものだけが画面に浮かび上がる。さらにその光の色で、様々な表現が可能だ。台詞や説明がなくとも、光の色は複雑な感情を伝えることができる。人物の雰囲気や、生気のような感覚、台詞では伝えられない本心のようなものすらも表現できるのだ。
そしてさらに見えていない部分「暗闇」にこそ、人は想像力を働かせる。演出家は「暗闇」に観客の意識を誘う。当てていた光を消すだけで、本来背景であるはずの黒に意味を持たせることができる。夜の闇に人は目を凝らし、自身の感情の反射を見てしまう。
朝が来るまでの夜の物語は、夢であり、映画でもある。
さて、今回の質問です。
もしスミスさんが今の仕事でなかったら、何かやりたい仕事はありますか?過去に同じ質問あったらすみません。(匿名年齢性別不明)
仕事っていうのは、やりたいことを実現させるためにあるんだと思いますが、普通は仕事をして、お金を稼いで、お金でやりたいことを実現させるという流れです。ただ僕の場合は、仕事とやりたいことがほとんどイコールでして、他の仕事というのがあんまりピンとこないんです。働いている瞬間が自分のやりたいことのど真ん中になっているので、他にそういう仕事があればと想像してみるに、人に何かを教えていくことなのかなと。だから教師になってみたいです。過去に同じ質問はあったかもしれませんが、自身忘れてしまっているので、セーフです。
人生、仕事、恋愛、くだらない質問まで、どんなことでも相談にのります。質問は、twitter:@smith0204へ、性別年齢ハンドルネームをそえて、お願いします。是非。
PROFILE
スミス
武蔵野美術大学卒業後、竹内芸能企画にてミュージックビデオの第一人者である竹内鉄郎に師事。
2000年から演出家として活動し、映像に特化したアーティストを独自の表現で撮り続けてきた。
情熱的なパーティーチューンを得意としながらも、静謐で奇妙な作品も支持されており、動と静の作風を併せ持つ。
近年では、でんぱ組.incの夢眠ねむとの映像ユニット“スミネム”を結成し、活動の幅を広げている。
コレオグラファーとしても活動中。
<Web> smith0204.com
<Twitter> https://twitter.com/smith0204