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あとがき
TENDOUJIを初めて観たのは数年前のライブハウス。
とにかくめちゃくちゃ演奏が下手だった。
でもその日の誰よりも楽しそうにステージで演奏する彼らに目を奪われた。
(もちろん曲もとても良かったのだけれど。)
ナオくんがこのインタビューの中で何度も語ってくれた「バンドが楽しい」という言葉は、彼らのステージを見るとより説得力を増してこちらに迫ってくる。
あの日にステージで見た彼らから滲み出る「楽しさ」は、演奏がちょっと上手くなった今も全く純度を失わずに彼らの中に内包されている。
仕事と音楽を両立する人、音楽を辞め仕事に専念する人、音楽に専念しそれを生業にする人。
熟慮をした結果ならばその人にとって、その形が絶対的な正解だ。
だからこそ、このコラムではどの価値観が正解という事ではなく、それぞれがどのような考え方で今に至ったのかを聞いていくというものにしたいと思っている。
今回のナオくんのケースは本当にレアなケースだろう。
30代を目前にして、人生初めてのバンドを組み、生活の全てをかけてステージに上がる。
これはいくら「楽しい」と言ってもなかなか簡単には決断できるものではない。
当然のようにその決断をしたナオくんやTENDOUJIのメンバーの姿には、本人たちは言わないけれどある種の「強さ」を感じるし、やっぱり勇気を貰う。
自分と同じく、これを読んだ人がナオくんの言葉から何かしらの感情を貰ってくれたのなら嬉しいなと思う。
(タイラダイスケ)
ARTIST
モリタナオヒコ(TENDOUJI)
TENDOUJIのボーカル、ギター担当
千葉県松戸市出身
幼少期をアメリカ、シアトルで過ごす
28歳の時に中学の同級生と後輩でTENDOUJIを結成
2018年アメリカの大型フェスSXSWに出演の他、BAYCAMP、RUSHBALLなどの国内のフェスにも出演が決定
<TENDOUJI Official HP> http://thetendouji.com