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Nozomi Nobody対談連載【Origin Vol.2】京都を代表する3ピースバンドTurntable Filmsベーシスト・谷健人<オマケ編>歌詞ってどうやって書きますか?

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Nozomi Nobody対談連載【Origin Vol.2】京都を代表する3ピースバンドTurntable Filmsベーシスト・谷健人<オマケ編>歌詞ってどうやって書きますか?
 

Vol.1では谷さんの初となるソロ作品『9 to the morning』についてたっぷりお話しを伺いました。(Nozomi Nobody対談連載【Origin Vol.1】京都を代表する3ピースバンドTurntable Filmsベーシスト・谷健人 初のソロ作と「惰性」の哲学
対談がとても楽しくて沢山色んな話しをさせてもらったので、はみ出てしまった部分(まだまだあるけど)をオマケ編として掲載させて頂くことにしました。歌詞の話です、ぜひゆっくりどうぞ。

Interview & Text:Nozomi Nobody Photography:ともまつ りか


“真逆”なふたりの作詞

Nozomi Nobody(以下Nozomi):谷さんは、歌詞はどういう風に書くタイプですか?

谷健人(以下谷):歌詞は、韻を先に作って、それから意味を考えていきます。

Nozomi:あぁ、やっぱりそうですよね。意味合いは後付けのことが多いですか?

谷:そうですね。音像というか、ざっくりしたイメージはあるんですよ。曲を作ったときに「これはこんな場面やなぁ」とか……。だから何となく音像をイメージして、メロディー決めて、それに乗る言葉と単語を決めて、そこから全体をイメージして形にしていくことが多いかな。Nozomiさんはどういう感じで作るんですか?

Nozomi:私は基本的に詞が先なんですよ。同時のこともあるんですけど。だから作り方は多分真逆だと思います。

谷:えー。すげー。

Nozomi:すごくないですよ(笑)。よく思うんですけど、詞が先だと出来ることがすごく限定されるんですよね。私の場合、詞がないとあんまり曲にならないというか……。メロが浮かんだりフレーズが浮かんだりしても、詞がないと最終的に最後まで持っていけないというか。

谷:でもボブ・ディランが、昔のインタビューか何かで「歌詞は曲以上に大事で、歌詞が無ければ音楽は存在し得ない」みたいなことを言ってて。だからそれはある意味大正解なのかもしれないですね。この言葉は極端でもあるけど。

谷健人
谷健人

 

:でも曲って、鼻歌とか、ふわっとしたメロディーなら誰でも作れると思うんですよ。何音かあってそれを組み合わせたらそれだけで曲にはなるから。ただ、そこに自分なりの意味が出来てくるとしたら歌詞かもしれへんなとは思います。

Nozomi:あぁ、確かに。それはそうかもしれないです。

谷:だから歌詞先っていうのはすごいわかる。けど、自分は出来へんなーって思う。歌詞が歌詞になったって思うときっていつなんですか?

Nozomi:何だろう……。日ごろ自分の中でぼんやり思ってることってあるじゃないですか。何かもやもやしてることとか、何となく「最近こういうことをずっと考えてるな」とか、そういうことが自分の中で蓄積されていって。頭の中には常に言葉があるので、それがわーってこう、組み合わさるような瞬間がある気がします。

谷:字数とか気にします?

Nozomi:うーん、一応最近ちょっと気にするようにはしてます……。

谷:あはは

Nozomi:でもそれはやっぱり最優先事項にはならないというか。だから難しくて。「これを書きたい」と思うことが先にあると、それがどうしも上手くこう……

谷:バランス取れない?

Nozomi:そうなんですよね、それで綺麗に韻が踏めなかったりとかってやっぱりよくあるので、すごく不自由だなと思います。

谷:あの、今でも思うんですけど、曲が曲になった瞬間とかがいつもわからんくて。

Nozomi:うーん。あんまり考えたことないかもしれないです。

谷:例えばギター弾いて、スリーコードで、展開付けて、わーわー言ったらすぐ曲になるじゃないですか。アドリブで曲なんてすぐ作れる。それが、「あぁ出来たな」って思うときっていうのはいつもわからへんなって。

Nozomi:あぁ~なるほど。確かにそこの境目は曖昧かも。

谷:そう、で、僕は歌詞があってそれがちゃんとハマったら、ちょっと完成に近づく感じがするんですよ。でも、僕はやっぱりメロディーが先で、そこにハマる言葉を探すことが多くて。言葉から作るってすごいなって思います。まぁ曲なんてずっと変わっていきますしね。

Nozomi:詞が先のものと、曲が先のものって多分音楽として種類が違いますよね。でも谷さんのアルバムを聴いたときに、「やっぱり音楽はメロディーなんだな」ってすごく思いました。

谷:どうなんやろうなー。まぁパッと聞きで「いい感じ」ってわかりやすいのはそうかもしれないですよね。
だからみんな韻踏んだり、メロディーに合わせて言い回し変えたり単語変えたりして作って。The Beatlesとか聴いてても、「敢えてこういう言い方してるのは、多分韻踏みたいからなんやろうな」みたいな。

Nozomi Nobody
Nozomi Nobody


Nozomi:
読んでも全然意味が通らない歌詞っていっぱいありますよね。

谷:そうそう。だから、歌詞ってそんなもんなのかな〜って思って。意味から考えるのって僕は結構重いなって思っちゃうんですよ。
僕は歌詞自体にあんまり意味を持たせたくなくて。すごく個人的な考えなんだけど、詩と違って歌詞は音楽の要素の一つだから、歌詞ってその言葉だけの表現としては詩とか文学より情報量が少ないと思うんですよ。だからこそ良いってのも分かるんですけど。ただ野暮い事言うと、その意味を確実に人に伝えたいんだったら、普通に直接話すなり、文章にして読んでもらう方が情報量が多いし効率良いよなとは思います。

Nozomi:確かに回りくどい表現ではありますよね。良くも悪くも不完全というか不器用というか。

谷:歌詞カード見ながら曲聴いてるんやったら別ですけど、同じ音でも意味が違うこともあるから、誤解も多いんじゃないかなと思うし。例えば、僕は北斗の拳の主題歌『愛をとりもどせ!!』の「youはshock」って歌詞は「ユワッッショォォォッッッ!!」っていう、ただのケンシロウを模した奇声やと思ってたし。まぁ文字で読んだからって意味わからないですけど(笑)。
話ずれましたけど、だから、歌詞自体の意味っていうことにあんまり夢を持っているタイプではないんですよ。その人なりに意味を解釈するのは自由ですけどね。

Nozomi:そうですね。聴いてて耳に入ってくる歌詞とこない歌詞ってありますしね。でも私の場合は、やっぱり曲にしたい何とない気持ちがあって、そこに言葉が付いてきて、それが曲を作る出発点になってると思うんですよね。だからやっぱり「言葉がないと」って思うんですけど。「聴いてる人に伝わるか」とかもそうですけど、「自分がそこに込められるものがある」っていうことも大事というか。でもだから逆に、曲が先にある音楽は音楽としてより純粋というか、音楽的だなとも思ってて……。

Nozomi Nobody × 谷健人

Nozomi:メロが先にある場合って、曲を作っていく中で「あ、この曲はこういうことが言いたいんだな」ってイメージが出来てくるんですか?

谷:うーん……

Nozomi:私ね、本当に不思議なんですよね。去年、友達とか知り合いが書いた曲に歌詞を乗せるっていうのを2曲やったんですけど、本当にびっくりするくらい出来なくて、もう二度とやりたくないと思った(笑)。

谷:いやぁ歌詞は難しいと思うわ。さっきもちょっと言いましたけど、歌詞で何かを伝えたいとは思ってないんで僕。そこはね、ないですねやっぱり。人の曲に歌詞をのせるとか全然出来ないと思うもん。僕は「伝えたいことがあるんですか?」って人に聞かれても「全くないです」「みんな人生頑張ってください!」って感じです (笑)。ちゃんと日常をサバイブしてくれたらそれで良いですって感じ。

Nozomi:なるほど(笑)。私の場合は、歌詞に意味がないとあんまり歌う意味合いを感じられないようなところもあって。たまに逆に「あんまり意味のない歌詞書こう」って思って書くこともあるんですけど。でも、この間とことん韻を踏むことを意識して書いたら、結果すごくつまらない歌詞になっちゃって…。でも結局あんまり何も考えずに書いたものが良かったりもするし、だからまだまだ色々試してるところではあります。

「多分全員焦ってる」

Nozomi:でも谷さんの歌詞って、なんとなく全体に共通している雰囲気がありますよね。ゆっくり読んでみたときにその感じがすごくいいなと思って。

谷:かもしんないすね。多分ずっとこう、何かにちょっと焦ってる感じはあるかも。全部の曲に人がいるんですけど、多分全員焦ってる。

Nozomi:あ、それぞれに主人公みたいなイメージがあるんですか?

谷:それが自分やったりもしますけど、自分やったり誰かしらがいて、曲の中で多分全員焦ってるやろなと思う。後で読み返してみたら「焦ってるからこういうこと思ってるんやろな」って気はします。

Nozomi:それって何に対する焦りなんですかね。人生とか生活とか?

谷:うーん、漠然としたものじゃないかな。誰でも持ってるようなものだと思いますよ。少子化とか年金問題とか老後とかのこととかと一緒で。自分で言うなら、上手く言えないけど、理想と現実のギャップみたいな、人からしたら取るに足らないようなことばっかりだと思います。自炊続けたいけど続けられてない、老後一人になったらヤバイかも!って焦ってるのと同じような感じ。

Nozomi:あぁ~それはよくわかります。焦りというかもどかしさというか……。私も日々そんなことばっかり思うな。

谷:良いミュージシャンでありたいと思うけど、現状未だこのレベルか〜って思うとかね。そんな判断基準は絶対も相対もないので、気にすることでもないんですけどね。自分の中だけの話です。例えば今回『9 to the morning』って作品を作りましたけど、これって6曲のEPじゃないですか?本当言えば、10〜12曲入りのフルアルバムに出来たら良かったなとは思ってるんですよ。でも出来なかった。チャレンジはしたんですけどね。何か他のが納得いくように仕上がらなくって。やっぱりそこは悔しいな〜。

Nozomi:そうだったんですね。でも私今回の作品本当に好きですよ。すーごい聴いてます。この間DJでもかけたし。フルアルバム、楽しみに待ってます。


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RELEASE INFO

Kento Tani『9 to the morning』

Now on sale
PRICE : ¥1,500 +tax

TRACK LIST:

  1. moondog
  2. brainwashed
  3. remedies and melodies
  4. pictures from promenade
  5. echoes of the ghost town
  6. return to the south

※各ライブ会場他、一部店舗、通販にて発売中
MORE INFO:https://kentani11.tumblr.com/post/158108280798/kento-tani-9-to-the-morning-track-list

 

 

9 to the morning

PROFILE

kentotani_Asha

Kento Tani

京都生まれ。
Turntable Films、Superfriends、吉田省念バンドなどにベーシストとして参加。
バンド活動の傍ら数々のミュージシャンとの制作、ライブサポートなどにも参加。

2016年 ラジオ「映画夜話 みなみ会館のちょっときいてな」に楽曲提供。
2017年 EP『9 to the morning』を発表。


WEB:https://kentani11.tumblr.com/
Turntable Films:http://turntablefilms.com/
Twitter:https://twitter.com/kentani11tf?lang=ja
Soundcloud:https://soundcloud.com/user-737633310

RELEASE INFO

Nozomi Nobody『Everything Goes Back to You』

2017.09.13 (Wed) on sale
PRICE : ¥1,667 +tax
PRODUCT NUMBER:SLTR-02
LABEL:Silent Room Records

TRACK LIST:

  1. Introduction
  2. Do You Know?
  3. Goes Back to You
  4. In a Silent Room
  5. Spring is on the Way
  6. December Wind
  7. Judee
  8. This Tiny Night

 

Nozomi Nobody『Everything Goes Back to You』

PROFILE

Nozomi Nobody

Nozomi Nobody

様々な情景が浮かぶ楽曲と透明な歌声、ループステーションを巧みに用いたコーラスワークで魅せるライブパフォーマンスで注目を集めるシンガー・ソングライター。
2016年6月、作詞作曲、アレンジ、録音、ミックスまでのすべてを手がけたセルフプロデュース・ミニアルバム"We Are Always a Bit Lonely"を発売。10月には原宿VACANTにてリリースツアーファイナル・ワンマンライブを行い、大盛況に終えた。
下北沢のダイニングバーと教会でのサーキットイベント"CIRCUS FES"や、生音のライブ等、様々なイベントも行っている。
2017年9月13日には、自身のルーツに立ち返り新境地となる“フォーク・ポップ”2nd mini album『Everything Goes Back to You』をリリースする。

WEB:http://nozomi-nobody.tumblr.com
Twitter:https://twitter.com/NOCCO__
Facebook:https://www.facebook.com/nocco.nocco

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