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「バンドをこのまま続けていく不安」の中で辿り着いた「起業」という方法
タイラ:じゃぁちょっと話しは変わって、バンドの話から武田君が今やっている仕事の話も聞いていきたいんだけど、今、武田君は行政書士(※5)の仕事をやっているんだよね。何歳の時に行政書士の資格を取ったんですか?
※5 行政書士法に基づく国家資格で、官公庁に提出する書類の作成、提出手続等の代理や作成に伴う相談などに応ずる専門職。
武田:32歳だね。
タイラ:バンドもだいぶ軌道に乗って、LITEっていうバンドの地位はすでに確立している時期だと思うんだけど、そのときに行政書士の資格をとろうと思ったきっかけはあったの?
武田:そうですねぇ。LITEもメンバーが家庭を持って子供が生まれたりとか、仕事との兼ね合いで曲作りとかライブの時間が取れないっていう状況に段々なってきたりしてたわけですよ。やっぱり30くらいになった時に周りのバンドがバタバタと止まっていくような環境もあったりして、このまま続けていくのは本当に負担が大きいなと思って。
タイラ:今までと同じやり方をしてたらこのバンドはもう続かなくなっちゃうんじゃないかなっていう不安があったのかな?
武田:うん。そうだね。だから何かを変えなきゃいけないなって。そもそもね、アルバイトをずっとその時やってて。それを辞めて、別の何か出来ないかなっていうのをぼんやり思っててたんだよね。
タイラ:ちなみにその時は何のバイトをしてたんですか?
武田:電話のバイト。テレアポだね。シフトの自由もきくし、時給も高いんで。それはずっと12年くらいやってたんだよね。大学からずっとやってて。
タイラ:すごい、超ベテラン。
武田:もうね、超ベテラン。最終的には電話取らない管理する側になっちゃった(笑)。ただまぁこれ一生続けるわけにはいかないだろうと思ったときに、自分で何か人生を切り開きたいなと思ってたんだよね。ただそこで就職するってなると…俺の中の勝手なイメージではあったんだけど、就職したら平日は基本的に時間が取られるだろうと。そうするとツアーも出られないだろうしなとぼんやり思っていて。今にして思うとそうじゃない働き方もあったと思うんだけど、当時はそういう固定概念があって。じゃあ就職じゃないやり方でっていったら、自分で起業するか事業をするやり方があるだろうなって思って。それで何を生かして自分の商売をするかってことを考えると、音楽はやっぱりずっとやってきたことだから、音楽で食うっていう選択肢もひとつはあったんだけど、バンドでも音楽やるし仕事でも音楽やるってなると、どっちもストレスになるような気がして。
タイラ:どっちにもあんまり良い影響がない?
武田:そうそう。だから音楽じゃないところで何かを探そうって。
タイラ:やっぱりそこの考え方がやっぱ面白いよね。普通は自分の持っているものでやろうってなりそうなものだなと思うけど。
武田:細かいこと言うと色々考えたんだけど…例えばアイドルの作曲して、とか…。
タイラ:プログレアイドル?(笑)。
武田:メタル的なね(笑)。そういうのもやってみたら面白いかなとも考えたんだけど、結局それって、曲作りのジレンマというか…やっぱり曲作りって大変だからさ、そこに時間使うんだったらバンドにエネルギー傾けたいなと思ったし、仕事にはバンドで使うエネルギーとは全く別のベクトルのエネルギーを使いたかった。スタジオミュージシャンとかやるにしても、そんなにスタジオミュージシャンに興味無かったし。バンドしかやっぱり興味なかったんだよね、結局。
タイラ:武田君は「ミュージシャン」っていうより、「バンドマン」だっていうことなのかな。
武田:結論そうだね。俺は「ミュージシャン」とか「ギタリスト」というよりは「バンドマン」だっていう感じだった。だからそれを続けるためにじゃあどうするかっていったら別のことで、やるしかないって。
PROFILE
武田信幸
1981年生まれ。
LITEのギタリストとして国内外で活動中。2013年に行政書士の資格を取得し行政書士事務所を開業後、行政書士法人GOALに合流。
スタートアップ期の資金調達のエキスパートとして銀行融資や補助金申請のサポートを行っている。
新代田FEVERにて「ミュージシャンのためのお金のセミナー」を年一回ミュージシャン向けに開催するなど、「ミュージシャン×行政書士」のパラレルワーカーとして活動中。
LITE WEB:http://lite-web.com/
GOAL WEB:http://www.takeda-gyosei.jp/
PROFILE
タイラダイスケ(FREE THROW)
DJ。
新進気鋭のバンドと創り上げるROCK DJ Partyの先駆け的な存在であるFREE THROWを主催。
DJ個人としても日本全国の小箱、大箱、野外フェスなど場所や環境を問わず、年間150本以上のペースで日本全国を飛び回る、日本で最も忙しいロックDJの一人。
レギュラーパーティー
毎月第二土曜日@新宿MARZ「FREE THROW」
毎月第四金曜日@渋谷OrganBar「Parade」
毎月第一&第三水曜日@赤羽Enab「Crab」
<Twitter> https://twitter.com/taira_daisuke
<FREE THROW> http://freethrowweb.com/
FEATURED
- 義眼のシンガー富田安紀子、配信楽曲「星は、なにいろ?」をリリース。
- 現在はデジタルアーティストとして活動する元音楽プロデューサーの月光恵亮氏が無観客配信トークライブ
- タイラダイスケ(FREE THROW)【生活と音楽 Vol.10】× OSAWA17(I HATE SMOKE RECORDS / THE SENSATIONS)(前編)『「名前をつければ大丈夫だ」から始まったI HATE SMOKE RECORDSのレーベル活動』
- 平均年齢20.5歳。大阪寝屋川発スリーピースロックバンドthe paddlesが、初の全国流通盤となる『EVERGREEN』より「Alright」のMVを、そしてリリースに伴う全国ツアー日程も発表!
- デヴィ夫人、W 祝福!同居人、加藤万里奈の大学卒業&歌手デビュー報告‼